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いつもの“あの言葉”の由来、知ってますか?「日本文化と言葉」02いつも何気なく使っている、“あの言葉”の意外な由来に迫ります。FeatureWORDS IN JAPANESEWORDS IN JAPANESEWORDS IN JAPANESE「有り難し」が転じたもので、めったにない貴重なできごとが「ありがとう」の元々の意味です。輪廻の考え方にもとづき、仏教では、人間として生まれ、しかも仏さまの教えに出会うことは奇跡的なことと考えます。今の私たちがあることはまさに「有り難き」こと。日々感謝の気持ちを持っていたいものです。「初中終」がなまって日本人の生活用語となったものとされています。初中終というのは、お釈迦さまが弟子たちに法を説くとき、「初めも善く、中ほども善く、終わりも善く」正しくわかりやすい法を説くように諭された言葉に由来します。元来、因縁生起の略で、すべての現象はある原因に、これを助ける縁が作用して起こるもので、孤立して存在するものは一つもない、という真理を指します。そこから派生し、あることが幸不幸をつくり出す原因や条件のようにひとりぎめして、縁起の善悪とする迷信的な用語に転じたものだと考えられます。「ありがとう」「しょっちゅう」「縁起」ありがとうしょっちゅう縁起147OHDAI Vol.104072018 SPRING
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