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WORDS IN JAPANESEWORDS IN JAPANESEWORDS IN JAPANESEWORDS IN JAPANESEWORDS IN JAPANESEWORDS IN JAPANESE危なげがなく、また確かなことを大丈夫といいますが、仏教では元来、偉大な人、しっかりした人、頼りがいのある人のことをいいます。いわゆる「菩薩」と称される人の代名詞でもありました。菩薩の言行はすべて信頼がおけたので、大丈夫というようになりました。挨も拶も、共に詰め寄る、迫るという意味。元々、禅僧のあいだで師匠と弟子が押し問答をして、相手の修行や悟りの深さを試すことをいいます。これが転じて、お互いに声を交わす意味として用いられるようになりました。摩訶は「大きな、勝れた、偉大な」などの意味のサンスクリット語マハーの音写です。不思議は「思いもよらない、推し量れない、日常の思慮を超えるすぐれたもの」の意味で、仏教では悟りや仏法の真理をあらわしています。漢字では、内緒、内証と書くことが多いですが、元は「内証(ないしょう)」から転じたものです。内証とは仏さまがご自身の心の中で悟ったことをいいます。心の中のことなので、仏さまがそれを説かない限り、私たちはその内容を知ることができません。これが転じて秘密にしておくとの意味になりました。シャカリキとは「お釈迦さまの力」のこと。お釈迦さまの説法を転法輪といいます。元々法輪とは古代インドの戦車のこと。その戦車が敵を蹴散らすように、お釈迦さまの教えが迷いや悩みを打ち破る力をもっていることから、のちに「釈迦力」と言われるようになりました。訓読すれば、「心を以て心に伝ふ」となりますが、本来は仏教で言葉で表せない真理や悟りを心から心へ伝えることを言います。それが仏教から離れて、無言の内に心が通じ合うことを言うようになりました。「大丈夫」「挨拶」「摩訶不思議」「ないしょ」「シャカリキ」「以心伝心」大丈夫摩訶不思議ないしょシャカリキ以心伝心258369挨拶FEATURE PAGE08FEATURE 02
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