図書館・研究所

知と情報の集約

学生の新しい学びに向けた取り組み

図書館の独自講座「学びのコミュニティ」

新図書館のある8号館は総合学修支援施設として構想され、総合学修支援機構DAC(ダイバーシティ・エージェンシー・コミュニティ)が1階ラーニングコモンズに新しく配置されました。主に授業の基礎科目の学修支援を担当し、チューターによる学生へのサポートを行う部署です。図書館はこのDACと連携を図り、新しい学修支援として「学びのコミュニティ」と言う授業とは別の講座開催の検討を進めました。この「学びのコミュニティ」は、本学の教育目標のひとつである「自ら学び続ける人を育てる」、また「主体的な学びができる」ことを実現するため、実施したものでもあります。

<「学びのコミュニティ」第1回目の講座>

2020年10月、「学びのコミュニティ」1回目として、オンラインでの図書館見学ツアー(オンライン座談会付)を開催しました。 新たな学びの場になる図書館を実際に見ることができない学生も多い状態でした。思うように大学に来ることができない学生に、新しい図書館に触れる機会、またコロナ禍で思うように友達とコミュニケーションがとれない学生が交流できる場となるように内容を組みたてました。

<第1回目の講座受講者の反応は・・・>

参加者の多くから「参加してよかった」という感想をもらうことができました。 遠方に住んでいる学生からは「大学に入学したがまだ1回も図書館を見たことがなかったので参加してよかった」また「座談会で同級生の顔を見ることができた」などの感想がでました。

<「学びのコミュニティ」の発展>

2021年度は大学の授業も段階を経てハイブリット対応になり、2022年度は対面授業に戻りました。現在は多くの学生が学内に戻り、賑わいを見せています。学科の教員による講座は、学生が所属学科関係なく自分の気になる講座に気軽に参加できるため、好評を得ています。

【2021年、2022年に開講した講座の一部をご紹介!!】

① 2021年開講講座

竹取物語の解読に挑戦!~くずし字の世界に触れよう

本学で所蔵している貴重書を参考に昔の人が筆で書いた、「くずし字」を日本文学科の教員が解説する講座を実施しました。

和書さまざま

本学で所蔵している古典籍を鑑賞しながら歴史や成立ちについて解説する講座を実施しました。

生者と死者はどう生きるのか ~宮澤賢治に学ぶデクノボーの生き方~

コロナ禍で、私たちの生活が180度変わり、感染拡大の中、自宅療養者の死が報道されながらも実感の伴わない日常が過ぎていた中、「いのちとは何か」。宮澤賢治の作品を通じて、ヒントを探す講座を実施しました。

② 2022年開講講座

ZENKOJI History

創建は飛鳥時代。まだ仏教に宗派ができる前に開山され誰でもお参りができる門戸が開かれた寺として古くから多くの人々の信仰を集めました。江戸時代には一生に一度でも善光寺をお参りすれば極楽往生が叶うといわれていた一方、地獄では亡者が減り、地獄の危機を救うべくかの大泥棒に白羽の矢がたった......。歴史学科の教員に善光寺の歴史・伝説・落語まで様々な視点から語っていただきました。7年に1度、僧侶であっても見てはならない御本尊の分身である『前立本尊』の御開帳に合わせた特別トークイベントを開講しました。

日本人にとって「みたま」「魂」「霊」とは?

2022年度の「第12回鴨台盆踊り」開催に合わせて、「学びのコミュニティ」にて特別講座を開催しました。「鴨台盆踊り」は東日本大震災の犠牲者を追悼し、復興を願うために開催されます。もともと「盆踊り」は、亡くなった人の「みたま」を招いて一緒に踊るという意味があります。本講座で「みたま」や「お盆」、「盆踊り」について、日本人の思いや仏教の観点からそのルーツを考える講座を実施しました。

夜の図書館講座 近世怪異文学の系譜~“恐怖”はどこからやってくる?~

夜の図書館で、日常とかけ離れた非日常の怪異文学の世界に足を踏み入れました。江戸時代には『伽婢子(おとぎぼうこ)』や『雨月物語』など、さまざまな怪談・奇談が小説化されました。そうした怪異文学の系譜は現代にも引き継がれています。本講座では民衆に親しまれた江戸時代の怪異文学を読み解きつつ、そこに描かれた“恐怖”の淵源を探っていく講座を実施しました。

ジャニーズから考えるエンターテインメント

「ジャニーズ」をテーマに、日本のエンターテインメントについて語りました。ジャニーズが日本のエンターテインメントに与えた影響、エンターテインメント産業やその他の視点から考える講座を実施しました。

③ 学びのコミュニティ講座実施案内ポスター(一部)

参加学生の感想

怪異文学に実際に触れられて楽しかったです。かたわ車の話が印象的でした。主語をぼかすのが面白いなと思いました。

全く知識がない素人でも楽しめる内容だったので、参加してみて良かったです。定期的に参加したいなと思いました。

夜の図書館講座ということで、なんだかワクワクする内容だったので参加したのですが、非常に面白かったのでまた参加したいと思います。

2022年開講講座一覧(11月講座は開講予定講座)
4月
  • 【2022年度新入生対象】図書館スタッフ、学修支援チューターとの座談会!
  • 命を考えるVol.2 ポストコロナ社会と支え合い・扶け合い ―宮沢賢治に学ぶ「利他」―
5月
  • 本の森から新たな発見を!
6月
  • 本の森から新たな発見を!
6月
  • 就職活動に役立つ!? 図書館の活用法
  • 日本人にとって「みたま」「魂」「霊」とは?
  • ZENKOJI History
7月
  • データベースの使い方(データベースの種類・調べ方)
  • 疑問解決!参考文献リスト作成の流儀
  • ジャニーズから考えるエンターテインメント
  • 夜の図書館講座 近世怪異文学の系譜 ~“恐怖”はどこからやってくる?~
9月
  • コミュ力UP!~あなたに合った会話の仕方を見つけてみませんか~
10月
  • みんなどうしてる?上手な時間の使い方
  • Google Earthで行こう!巨大古墳と戦国城下町
  • 調べるのは本当にWEBだけで良いの?? 様々なツールを用いた情報検索講座
11月
  • 萩原朔太郎のオノマトペ
  • コミュ力UP!~あなたに合った会話の仕方を見つけてみませんか~
  • 大河ドラマからみる権力闘争の歴史 ~鎌倉殿の13人を題材に~
  • オレンジリボンに関する講座
<SDGsリレー講座>

2021年9月21日(火)から10月1日(金)をGlobal Goals Weekと位置づけ、「SDGs×自分」をメインテーマとしたリレー講座を対面&オンラインで開講しました。「行動の10年(Decade of Action)」を迎えた今、SDGsの諸課題を解決するためには、様々な学問の領域を超え、知識を集約しながら連携して取り組む必要があります。講座を通じて、私たち一人ひとりがSDGsをどのように自分事としてとらえ、行動したら良いかを参加者とともに考える機会として開講しました。

「SDGsリレー講座」は図書館の入る総合学修支援施設の1階フロア「本の街」で開講しました。オープンスペースで行い、通りかかった学生にも興味を持ってもらえるようにしました。

図書館内にSDGsをテーマに資料を配架し、学生が考えをめぐらせるきっかけを創出しました。

SDGsリレー講座の動画公開中!!

  • ※講座内容の関係上、リレー講座の3、5、6回目の講座のみ公開しております。
  • ※講演者の所属は実施当時(2021年9月)の情報を掲載しております。

第3回 持続可能な社会を創造する-ESD による人材育成-

〈開講日時〉2021年9月24日(金)17時~18時40分

持続可能な社会を築くための教育の役割

高橋 正弘(社会共生学部長)

学校プールを活用した生物多様性教育の実践

桝野 光路(公共政策学科チューター)

トークセッション

高橋 正弘×桝野 光路×滝沢 和彦(人間学部教授/教職支援センター長)

第5回 住み続けられるまちづくり-グリーンインフラとしての都市農業-

〈開講日時〉2021年9月29日(水)17時~18時40分

都市と農業

古田 尚也(社会共生学部教授)

『巣鴨芋人』プロジェクト

佐藤 琢磨(魅力化推進部、すがもプロジェクト農園班)

座・ガモールファームの実践

山本 空洋(としまグリーンインフラ研究会)

トークセッション

古田 尚也× 佐藤 琢磨× 山本 空洋

第6回全ての人が輝ける世界をつくる-多様性ある社会を実現するために-

〈開講日時〉2021年9月30日(木)17時~18時50分

企業における女性活躍の現状と課題

尾白 克子(総合学修支援機構 DAC 専任講師)

ラップアップ

稲井 達也(附属図書館長、人間学部教授)

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