社会や学術の新たな変化に柔軟に対応多角的な視点と深い専門性こうした能力を身につけ社会貢献できる人材を育成

大学院では、学部で学んだ知識や教養をさらに深め、より高度な専門的知識を身につけ、何よりも自分自身で研究を行っていく能力を養います。
大正大学大学院は、仏教学研究科、人間学研究科、文学研究科の3研究科を備え、それぞれが高度な研究と教育を行っています。とくに、本学大学院は、これからの社会や学術の新たな変化や展開に対して柔軟に対応しうる能力を有し、多角的な視点にたった幅広い教養と深い専門性を両立した人材を育成することを目指しています。そして本学の建学の理念「智恵と慈悲の実践」を強く意識し、大学院で身につけた能力を活かしてそれを社会貢献に繋げられる人材を養成します。
今後、学術研究や産業社会においては、専門分野の学びをさらに深めるためにも、狭い範囲の専門分野の学修だけにとどまることなく、分野を超えた専門知の組み合わせが必要とされています。つまり、次世代を担う人材には、高度な専門知識を持ちつつ普遍的な見方のできる能力が必要とされるわけです。まさに本学大学院独自の専門知を数多く構築していかなければならないということが重要となります。
また、とくに後期博士課程において高度な専門的学問を修める学生は、将来的に自らの知識や技能を他者へ教授する機会が生じる見込みが高いことから、実践的な教育能力を身につける必要もあります。本学大学院では、そのために必要な能力を培うために、授業や教育内容の企画等を大学院の学生自ら経験する機会を設けたいと考えています。
一方で、大学を卒業し就職した後に、様々な分野の現場で活躍するなかで、さらに学びや研究を深める必要性を感じている方や、社会での実務経験の豊富な方が退職後、新しい別な分野を学び、研究してみたいというリフレッシュ教育の要請にも応えるため、本学の大学院には社会人が進学することのできる制度が整備されています。こうした多様な人材を受け入れ、学部から進学した学生らと共に学び、研究し切磋琢磨することで大学院は益々活性化すると考えています。
優秀な人材の大学院進学を促進するためには、研究指導体制と就学上の経済的支援を強化することも必須です。大正大学らしい教育プログラムと奨学金制度のさらなる充実を図ります。
天台宗・真言宗豊山派・真言宗智山派・浄土宗の四宗派及び時宗が協働で運営する本学には、1926年設立以来、90年におよぶ膨大な研究成果が蓄積されています。是非、その長い歴史と伝統のなかで築き上げられた先人たちの知恵と叡智を自らの手で受け継いで下さい。伝統を受け継ぐには創造力が必要です。本学大学院の学びを通して、伝統を創造していただくことを切に願っています。
大正大学大学院長 髙橋秀裕