臨床心理学部臨床心理学科

心理学の1分野である臨床心理学は、カウンセリングや心理療法といった実践的な対人援助に特化した学問分野。
本学科では、この臨床心理学の体系化された学びに取り組むことができます。

実践的な学びを通じて、人を活かし、自分を活かす力を身につけます

資格制度の誕生以来、臨床心理士を養成してきた歴史と実績があります

大正大学では、臨床心理士資格が生まれた1988年以来、30年以上にわたって数多くの臨床心理士を世の中に送り出してきました。学外実習先や就職先で活躍する卒業生も多く、実習などの授業の中で経験豊かな“先輩”と関わる機会もあります。

臨床分野の複数領域に対応可能な充実の教員陣

臨床心理士や公認心理師、医師などの資格を持ち、医療、教育、産業、福祉、司法という主要5領域での実務経験が豊富な教員陣が、臨床現場のリアルなトピックを紹介。学生の興味を高め、理想の将来像につながる人生設計に役立てることができます。

公認心理師資格取得に対応、臨床心理士資格も視野に入れたカリキュラム

本学科は公認心理師資格に対応したカリキュラムとした上で、伝統的に臨床現場での実践的な学外実習を重視。見学実習で終わらせることなく、利用者と実際にコミュニケーションを取りながら、将来の対人援助に有効な知識や考え方を修得します。

2年次からの豊富な実習で将来に役立つ意識と実践力が養われます

心理基礎実習Ⅰ・Ⅱ

実践力向上の初めの一歩が、2年次の「心理基礎実習Ⅰ・Ⅱ」。各領域で活躍する先輩方をゲスト講師として迎えて現場の実情を把握するとともに、現場ごとに求められる心構えなども学びます。保育園での実習では、実際に子どもたちと接する場面もあります。

心理実習

3年次に医療機関や福祉施設で行うのが「心理実習」。大学院に進学し、公認心理師の資格取得をめざす学生には必須の実習です。学生の覚悟を問う機会になるとともに、将来どのような分野で心理援助に関わりたいかを考える機会にもなります。(「心理実習」は履修のための選抜があります。)

実習での経験は多様な将来に活かされます

専門職として心理援助に携わる場合はもちろんのこと、一般企業に就職しても実習で得た気づきや経験は役立つもの。臨床心理学科の実習では、相手を尊重し、相手を理解しようとする態度が身につくほか、物事の見方が磨かれていくからです。

臨床心理学科の目指すこと

臨床心理学は、心の支援について実践的に研究する学問です。現代社会におけるさまざまな問題と向き合いながら人の心をより深く理解し、どうすれば適切な心理援助ができるか、臨床心理士・公認心理師・医師の資格を持った現場経験豊富な教員とともに探究していきます。また、支援に必要な傾聴や対話といったコミュニケーション能力を高めることも学びの重要な一側面です。臨床心理士と公認心理師の養成にも注力。病院、学校、福祉施設といったさまざまな場で心理学を役立てられるよう、「合理的思考」と「共感的態度」をバランスよく機能させる能力を養います。

カリキュラムの特徴

1年次は心理学の諸領域に触れ、基礎を固めます。2年次は、専門的な臨床心理学まで学びを拡大。実験や演習を通して、科学的・臨床的な視点を体験的に身につけます。3年次は専門ゼミに所属し、それぞれの関心を深めながら、卒業論文執筆の準備を開始。公認心理師を目指す学生は、本格的な実習もはじまります。4年次の卒業論文は、大学で学んだことの集大成です。

ピックアップ授業

臨床心理学基礎ゼミナール

臨床心理学を学ぶための基本的な視点や、関連領域の基礎知識を身につけます。不登校やひきこもり、家庭内暴力、思春期特有の家族関係や思春期の心理的自立、発達障害など、さまざまなテーマを扱います。

心理臨床査定演習

心理アセスメントのツールである成人向け心理検査の意義や施行方法を学習し、心理査定ツールの特徴と基本的な視点を理解。実際に心理検査を行うための手順や、結果を解釈して所見をまとめるための方法も学びます。

心理学実験

一般的な心理学実験の計画方法を学んだ後、実際に実験データを収集。PCを使用した相関分析など、基礎的な統計処理を行い、統計解析結果としてグループワークで報告書にまとめるまでの一連のプロセスを学びます。

心理演習

心理面接や心理検査のロールプレイとして傾聴や非言語技法のワークを行い、心理支援の基礎を修得。具体的な場面を想定した架空事例の検討では、ニーズに基づいた支援計画をチームで作成します。

心理学的支援法

代表的な心理療法やカウンセリングの歴史・概念・意義を学んだ上で、適切な支援方法を選択するための多角的な知識と視点を獲得。必要とされる倫理的な姿勢や、支援を成立させるための要素についても理解を深めます。

心理実習

心理支援の現場で実態を理解するための学外実習。実習活動や見学などを通して、心理支援の意義や、支援を必要とする方へのチームでのアプローチ方法を学習。公認心理師としての職業倫理や法的な義務も学びます。

期待される主な進路

  • 公認心理師・臨床心理士(大学院進学)
  • 福祉施設や医療施設職員
  • 公務員(法務技官、法務教官、家裁調査官、児童相談所職員など)
  • 各種カウンセラー
  • 教員、教育関係
  • サービス、流通
  • 人材派遣、インストラクター

大学院進学によって公認心理師や臨床心理士を目指せるほか、児童心理司、法務技官、家庭裁判所調査官などの公務員への進路も開かれています。また、臨床心理学の知識とスキルは、一般企業でも大きく役立つでしょう。

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