地域貢献・国際交流「まち」が大学になる、大学が「まち」になる
協定留学生ブログ ミュンヘン大学(ドイツ)から
バイエルン文化はどこの文化?香水のCMから始まった疑問
語学学校のサマープログラムをなんとか無事に終了し、私の留学生活も10月に入りました。以前、「ドイツは北よりも南の方が寒いんですよ」と、シャウマン先生に教えて頂いたように、バイエルン州ミュンヘンの風は既に冷たく、街行く人の多くはマフラーやコートを身につけています。第一回目のブログは、そんな季節の変化の中で感じた異文化について書いてきます。
さて、ミュンヘンへ到着して1ヶ月の生活の中で私が徐々に違和感を覚えた点は、「ファッションの流行が全く解らない」という点です。例えば東京では、流行に疎い私ですがある程度の流行(今年は白が流行色なのか…など)は、周りの人を見れば理解することが出来ました。ですが、ここミュンヘンの人たちの服装には、そういった流行の大きなまとまりを見つけることが全く出来ません。何故なのか、考えた結果1つだけ気付くことができました。 「バイエルン州はカトリック教徒がとても多い。ですが、近年別の宗教の信者がミュンヘンでは増加してきています。それが、イスラム教徒です。」この情報を授業で聴いてから、意識して町を歩いてみると、ミュンヘンという都市は本当に様々な国の人々が住んでいました。駅のプラットホーム1つを切り取ってみても、飛び交う言語はドイツ語、英語、アジア圏の言語、中東の言語と色々。そして、人々の服装も様々です。つまり、多くの文化が入り混じる、そんな都市で1つの流行を簡単に見つけるなど、無理だったということではないかと考えました。しかし、そんな中でも1つだけ面白い共通点を見つけました!
「1つの共通点」発見のキッカケは、香水のCMです。私は、毎朝7時30分に寮の共同エリアにあるテレビでドイツ語のlisteningの為に簡単なニュース番組と子供向け番組を見ています。その日は、その合間に一本の香水のCMがありました。そのキャッチフレーズが、「オクトーバーフェスト!ビール!バイエルンの香りで華やかに飾る」というものでした。思わず、「…バイエルンの香りって何だ!?」と声に出てしまうほど驚きました。しかし、この驚きの後も、「バイエルンの」という言葉を聴く機会が幾度とあります。例えば、語学学校の授業で「ドイツの文化」を取り扱った際も、先生は「これはバイエルンの文化」「バイエルンでは〜だ」というような言い方を度々していました。 この「バイエルンの」という言い回しがミュンヘンにおいては普通なのだと解ったのは、以前お世話になったホームステイ先のヘルガさんと一緒に、オクトーバーフェスタに行った時です。
オクトーバーフェスタとは1日ではなく、約2週間行われるビール祭りです。大きなビアホールの周りには、遊園地、バイエルンのおもちゃ博物館などが建っており、子どもから大人まで楽しめます。その中をヘルガさんと歩きながら、私は何度か「これはドイツ流ですか」と尋ねました。すると、「そうだ」とかえってくる時と、「バイエルン流よ」とかえってくる時の、2つのパターンがありました。良い機会なので、今まで感じた出来事を話してみると、「確かにドイツの文化だけれど、バイエルンの文化はドイツの文化とは別だと考えている人もミュンヘンは多いのよ」と言われた。この考え方は、ドイツという国が昔領邦だったのが理由なのか、それともバイエルンという州だからなのか、まだドイツ語能力が足りず詳しくは聴くことが出来なかったが、いつか聞いてみたいと考えます。
ドイツに留学しながら、バイエルンの文化にも触れることができる都市ミュンヘンは勉強の面でも生活の面でもとても興味深い。今後も、気になった点は小さくても書き留めて、考えていきたいと思います。また、冬休みには北ドイツに旅行に行こうと考えているので、北の都市との差異を見つけられたらなと考えています。
Mayuko Nakayama