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協定留学生ブログ ミュンヘン大学(ドイツ)から
協定留学生として飛び込み、早くも1か月!
行ったこともないドイツのミュンヘン大学へ協定留学生として飛び込み、早くも1か月が経ちました。その中で早速苦労を経験したのでこれから留学を控えている方や留学に興味のある方々に向けてコミュニケーション力における理想と現実とのギャップに苦しんだ失敗談を共有したいと思います。
結論から申し上げますと恥ずかしながら留学前は自身の語学力に対して過信していました。理由は自分の中で英語もドイツ語も頑張って真面目に勉強してきた自負があったからです。
例えば英会話教室や語学研修、そしてタンデム学習(お互いに母国語を教えあう勉強法)に積極的に参加したり、ゼロからはじめて1年半程で独検2級に合格したりしたことからそれなりに自分の語学力に自信があったのですが、現地では通用せず、それは井の中の蛙のようなものでした。
現地に来てからは周りの学生達の話すネイティブ並みの爆速英語&ドイツ語についていけず本当に悔しかったです。とくにグループでの会話では周りが何を言っているかがまず聞き取れない→そもそもの話題がわからない→発言ができない→輪に入れないといった肩身の狭い思いをしました。また、銀行での口座開設の際には自身の拙い語学力では相手にしてもらえず3回以上交渉のために銀行に足を運んだり、ビデオチャットでの本人確認時に質問に答えられなかったことで断られたりと日本とは違う現地の接客の対応の冷たさにカルチャーショックを感じつつ、苦い思いもしました。
この経験からこの記事を読んでくださっている皆さんに今からできることとして伝えたいのは【留学前にできるだけ語学力(特にリスニング&スピーキング力、語彙力)を少しでも高めておいてほしいこと】と【自分の語学力に対する過大評価や変なプライドを持たず、謙虚な姿勢であり続けること】です。特に後者は「挫折」という形でメンタルに大きな影響を及ぼしかねません。
そして【日本文化、他国の文化を事前に頭にいれておくこと】も声を大にして伝えたいです。
この一か月でネイティブであるドイツ人だけでなくフランス、イタリア、カナダ、香港、フィンランド、ウクライナ、ポーランド、ブルガリア、エジプト、パキスタンなどなど様々な出身の人々に出会いました。
これも恥ずかしながら不勉強だったため相手の出身地を聞いた時に即座にその国といえばこの文化だよね!といった返しや、日本神話など日本文化についての話題になった際に話を展開できるほどの教養が私にはありませんでした。そのためうまく会話が盛り上がらなかったこともあり、これも悔しい思いをしました。
しかしこれらの経験は言い換えれば本場の人たちの会話のキャッチボールのスピードというものを肌で感じることができた瞬間でもありましたし、無知の知を痛感するようなお金では買えない貴重な瞬間でもありました。この収穫を糧にその時わからないことは思い切ってプライドを捨てて素直に相手に聞いてみたり、後で家に帰って調べたりして少しでも知識を自分のものとして吸収するようにしています。以上のようにたった一か月で留学前と比べ物にならないくらい色濃い経験ができました。この留学の機会を通してハイレベルな厳しい環境に敢えて身を置くことで今後も様々な困難に出会いとても苦労し続けると思いますが、この挑戦と失敗経験が自分のこれからの将来をよりよいものへと輝かせてくれると信じています。(Yさん)