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協定留学生ブログ ミュンヘン大学(ドイツ)から
ミュンヘンに来て、8か月。念願のオランダに行ってきました
ミュンヘン大学へ協定留学中の学生より報告書が届きました。
国際担当は長崎県のハウステンボスしか風景を知らず、羨ましい限りです(国際担当T)
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ミュンヘンに来て、8か月が経ちました。最近のミュンヘンの天候はとても不安定です。
あたたかくなってきてタンポポが咲き始めたなと思った次の日には雪が降ったりして、服装を決めるのが難しいです。
そんな不安定な春ですが、今月は念願のオランダに行ってきました。
オランダと言えば「チューリップ」ということで、チューリップのベストシーズンを待ちわびていました。
調べたところチューリップのベストシーズンは四月らしいのですが、ここ最近は寒い年が続き、四月中旬から五月初旬にずれているようでした。花や天候は自分たちの力量で調節できるものではないので、四月中旬行きのチケットを取った日からは、毎日天気予報を確認していました。
当日、私の念力が届いたのか、綺麗な青空が広がりチューリップも満開に咲き誇っていました。チューリップは、キューケンホフ公園という場所で四月から五月初旬まで期間限定で開催されている花の祭典のような場所に見に行きました。
色とりどりで、バラエティに富んだチューリップが咲き誇り、これぞオランダという景色があたり一面に広がっていました。
そして、私たちはさらにチューリップを堪能するために自転車を借りて、チューリップ畑に沿ってサイクリングをしました。日本でもあまり自転車に乗っていなかったので、久しぶりのサイクリングだったのですが、青空の中、チューリップを見ながらのサイクリングは最高のアクティビティでした。
また、この公園を訪れたのにはもう一つ目的があり、それはオランダに帰ってしまった友人に会いに来ることでした。その友人は、キューケンホフ公園のカフェテリアで働いており、お昼休憩に合流して一緒にランチを食べました。
「チューリップちゃんと咲いててよかったよ」と感動を伝えると「枯れたチューリップは毎日植え替えられていて、開園中だったらいつ来ても最高の状態を見られるんだよ」と言われ、あんなにチューリップの状態を気にかけていたのがばからしく思えました笑
そのあとは、マウリッツ美術館に行きました。ここで見られる有名な作品は何といっても「真珠の耳飾りの少女」です。小学生のころ美術室にこの作品のレプリカが飾られており、みんなで「どの角度から見ても目が合う」と少し怪談風にヒィヒィ言っていたのが懐かしく思い出されました。
あの幼き日の私は、その絵がレプリカであることすら理解していなかったと思いますが、大学生になって日本から遠く離れたオランダという国で本物を見て、「やっぱりどの角度から見ても目が合う」と感動している自分に感慨深くなりました。
次に、国際司法裁判所に行きました。国際司法裁判所に行くことは急遽決まったのですが、日本人で初めて国際刑事裁判所の所長に抜擢され、プーチン大統領に対して逮捕状を出した赤根智子裁判官についての記事を旅行前に読んでいたので、タイムリーに彼女が活躍している場所に訪れることができて感動しました。
その後、アムステルダムにあるホテルに向かったのですが、帰りの電車で日の長さにとても驚きました。アムステルダム行きの電車に乗ったのは20時半ごろだったのですが、まだ外は夕方くらいの明るさでした。
次の日は、朝早くにザーンセ・スカンスという風車で有名な小さな町に行きました。水辺に緑色のかわいらしい風車が並んでいて、そこを生活拠点とするように小さなおうちが立ち並んでいました。あまりにもかわいらしい街すぎて、テーマパークのように作りこんでいるのではないかと疑ってしまうほどでした。
また、自然がとても豊かで、穏やかな運河の周りに初春の青々とした草木が伸び、その自然に動物たちが集まってきていて「のどか」という言葉を具現化したような景色でした。
再びオランダ人の友達と合流してアルバート・カイプ・マーケットで食べ歩きをしました。私は、ストロープワッフルとクロケットを食べました。ストロープワッフルはワッフルを薄く延ばした生地にキャラメルを挟んだものです。
クロケットは名前から想像がつく通り、日本のコロッケと近い食べ物ですが、中身が少し違いました。オランダのクロケットにはじゃがいもは入っておらず牛肉をペースト状にしたものが具として入っていました。私は出店でお肉の種類を選んでその場で揚げてもらいましたが、アムステルダムにはクロケットの自動販売機がいくつか設置されており、そこで購入することもできます。
そのあと、私たちはアムステルダム市内を散策しました。アムステルダムにはゴッホ美術館やアンネフランクの家など有名な観光地が数多くありますが、チューリップの時期でハイシーズンだったのも相まって、旅行の10日前にチケットを予約しようとしたら、チケットはすでに売り切れていました…そのため、アムステルダムは友達の案内で街並みを楽しむだけの観光になってしまいました。
しかし、現地の友達に案内してもらえたことで、いわゆる観光客的な観光ではなく、アムステルダムの内側を知れる観光ができて、これはこれでとても楽しかったです。例えば、「安く飲み物が買える通り」や「ミッフィーの本国での呼び名(ナインチェ)」「伝統的な家の形」「住民の自転車愛」などなどです。
また、街歩きをのんびり楽しみすぎて、帰りのバスの時間ギリギリになってしまったのですが、その時も現地の友達がいたからこそ、最短ルートでバス乗り場まで行くことができたので、なんとか間に合うことができました。
今回の旅行で世界中にいる友達に会いに行きたいという夢ができました。
私の仲のいい友達は南米に多いので、いつか会いに行けたらいいなと思います。
(R.S)