地域貢献・国際交流「まち」が大学になる、大学が「まち」になる
協定留学生ブログ 上海大学(中国)から
「先入観」「多くの文化について」
前回の報告で、「先入観」や「多くの文化」という言葉が使われていました。
気になったので、それらについて聞いてみました。
「人は見かけで判断できない」という言葉を実体験しているようですね。(国際担当T)
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先入観について。
例えばアイルランド人と友だちになった時に、最初は「アイルランド人だから国籍はアイルランド、言語もアイルランド語なのだ」と考えていました。しかし、彼の生い立ちを聞くとアメリカ、イタリア国籍を持っており、それぞれ小さい時に何年か住んでいたという事、また言語も、英語と中国語が話せて、イタリア語は話せないという特徴があります。しかし、彼はすべての国を愛しており、それぞれの国の文化も愛しています。
私も同じです。私は日本と中国のハーフですが、中国語が喋れないというと「ハーフなのに中国語が喋れないのは変だ」という人がいます。しかしアイルランド人の友だちのように、生い立ちをしっかり聞くことでバックグラウンドが理解できます。先入観だけではその人を判断できないし、理解できないことがわかります。
多くの文化について書きます。
一つ目に、私のような日中のハーフだと、自然と、それぞれの国の習慣、文化、考え方に触れてきました。私は日本にいる時が長かったので、日本が基準になっていたことから、中国の文化である「誕生日の時は麺を食べる」、「肘をついて食べる」、「下着を洗濯機で洗えない」、「寺での儀式」などに違和感を覚え、時には嫌悪感さえ抱いたこともあったほどです。一つの事柄でも国が違えば全く違うのだと、今振り返って思います。
二つ目に、授業中での経験を書きます。パキスタン人のクラスメイトはイスラム教徒です。イスラム教では断食、礼拝などの日時が定められています。そのため、彼らは授業中にも関わらずカーペットを持ち、別の部屋に行って礼拝をします。その姿をみた別の友だちはそのことを知らなかったようで、「彼らはいつも授業をさぼっているのか」と言っておりました。私はイスラム教について大正大学で学んでいたため理由を知っており、私は彼にイスラム教やこの行動について簡単に教えることができました。
「知っている」ことで彼らに対して疑問を持つことはなかったですが、まだまだ私には知らないことがたくさんあります。この留学を通してそれぞれ人の文化についてより多く学んでいこうと思いました。
(F・K)