地域貢献・国際交流「まち」が大学になる、大学が「まち」になる
協定留学生ブログ 上海大学(中国)から
夏休みです
・大連
夏休みは日本に帰らず、祖母の家がある大連に行きたいと思い一か月間滞在をしました。大連は秋田県あたりの緯度と同じで、上海よりは涼しいです。雨が降ったりすると北風に変わり、20度まで下がるので逆に少し冷える感覚です。上海は40度の時もあります。
毎朝祖母と公園に行き、太極拳をしました。太極拳は音楽と指示に合わせてゆっくり動作していきます。見よう見まねでやりますが、難しいです。一か月行って覚えたのは24式(型や動作の数)のみで、残りの42、48、88式はまだなんとなくしか覚えていません。上海で覚えます…。
日本と違い、中国の大概の公園は大きく、朝から晩までとても騒がしいです。例えば太極拳やダンス、カラオケ、麻雀、カードゲームなどを楽しんでいて、ほとんどがお年寄りの方々です。中国の老後の生活はかなり楽しそうでうらやましいです。
生活での会話はもちろん全て中国語です。親戚は留学生の友人たちとは違っていざという時の英語が通じません。一年前に大連に訪れた時は、中国語が全く話せなくて翻訳機が欠かせませんでした。ですが、今は発音やピンインをちゃんと聞き取れるので現在は会話の中でわからない単語があればすぐ調べて学ぶ感じとなり、翻訳機を使わずに辞書のみで話せるようになりました。そのため、学んだ単語の量は日に日に増えていって、かなり単語を覚えたと思います。普通の会話の場合、喋る速さだけでなく、訛りも多少あるため、HSK(中国語検定)最高レベル6級を超えて9級ぐらいあると思います。普通に話されるとほぼ聞き取れません。そのためまずは普通話(中国語の標準語)を完璧にしたいです。
・丹東旅行
丹東市は北朝鮮と隣接している都市で、中国と北朝鮮の橋が架かっており貿易が盛んな所です。そのため、商業施設はハングル文字も使用されており、北朝鮮、韓国の商品があります。また、朝鮮族がいるため、朝鮮料理屋が多く立ち並んでいます。丹東市までは快速鉄道で二時間かかり、大連又は瀋陽から行けます。北朝鮮を見るのは初めてで、至って普通の風景ですが見られて嬉しかったです。また、中国北朝鮮を結ぶ橋は特に印象に残ります。橋は二つあり、一つは朝鮮戦争の際、アメリカに半分壊され遮断されています。これらの橋は日本統治時代に満州と朝鮮を結ぶための橋として役割を果たしていました。
夜はライトアップされてとても美しいです。
明代の時に建てられた万里の長城は丹東まで続いており、虎山長城は万里の長城の一部ではないかともいわれているそうです。ほぼ崖登りで結構疲れます。長城のすぐ近くは北朝鮮との国境線で、フェンスなどないため注意書きの看板がありました。眺めがとてもよく、北朝鮮が見えます。いつかこれら国境線を超えて北朝鮮に行ってみたいものです。
・西安旅行
上海に帰るついでに、西安に行きました。以前は長安という名で首都でした。シルクロードにより、イスラム文化が輸入され、イスラム教徒が多く住む回民街が有名です。そこは、人の服装が違えば、豚肉がないなど食文化も違います。異文化が体感できる本当に楽しい所です。回民街には清真大寺があります。一見普通の仏教のお寺なのですが、中身はイスラム教の様式です。イスラム教徒専用の銭湯(沐浴室)、礼拝堂が備わっており、礼拝堂は入ることができないですが、ライブ映像を見ることができます。
食べ物でよく知られているのはビャンビャン面。その他有名な物は、刀削麺(トウショウメン)、羊肉や牛肉の泡馍(パオモ)、肉夹馍(ロウジャーモ)、涼皮(リャンピー)などです。ビャンビャン面、刀削麵は特に好きで、日本でもよく食べていました。西安本場で食べられて感動しました。
観光ではほぼお墓巡りで、一番有名なのは始皇帝のお墓とその隣にある兵馬俑。一つ一つ等身大の人形を何千体も作り上げる、当時の始皇帝の偉大さが伺えます。
他は、長陵、漢呂後陵、漢恵帝安陵、漢武帝茂陵、漢景帝陽陵に行きました。これらは郊外で遠く、マニアックな場所です。それでも遺跡というのは当時の文化を物語ってくれるので、どの場所でも当時はこういう感じなのかと想像をしたら楽しいです。
西安の街は一部城壁によって囲まれています。これら城壁を歩くことができ、自転車レンタルもあります。私は時間があったので、半周歩きました。城壁からの眺めは素晴らしいです。夜はライトアップもしているためずっと楽しめます。
西安は私が中国の観光で行った中で、一番好きな都市です。まだ行けていない場所があるのでまた留学中に訪れたいです。
(F・K)