地域貢献・国際交流

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鴨台盆踊り特集 【第4回】

第9回 鴨台盆踊り

子どもの声が盆踊りが賑わせる!定着期の第3回、第4回、第5回

今回は第3回(平成25年)、第4回(平成26年)、第5回(平成27年)の盆踊りの様子を写真で紹介いたします。振り返ってくださったのは、当時の盆踊りの運営をする授業の担当教員であった弓山達也先生(東京工業大学教授/大正大学非常勤講師・元同大学教授)です。

第3回鴨台盆踊り

第3回になり、これまで名称に使用していた「みたま」について、宗教的な要素が出過ぎているのではないか? という声があがりました。それと同時に、「鴨台」ブランドを前面に出す動きが大学全体であり、最終的に第3回は「鴨台盆踊り」と名付けることになりました。この頃から学生による出店も徐々に増え飲食をはじめとしたさまざまな屋台が並ぶようになったのも特徴です(写真1)。

また、櫓の前で、塩入法道先生が地域の方向けの仏教の講義をおこない、盆踊りの前に「お盆とはなにか」を考える機会がありました(写真2)。お祭りを楽しむことだけに力を注ぐのではなく、盆踊りは本来先祖を供養すること・慰霊の意味があることをみんなで考えました。

鴨台盆踊り
写真1:学生による屋台
鴨台盆踊り
写真2:塩入先生による講義の様子

第4回鴨台盆踊り

この年から大きな変化がありました。それは幼児や小学生など、子どもの姿が増えたことです。子ども向けのポスター作成や、周辺の幼稚園や小学校に出向いてのチラシ配り、そして盆踊りが七夕の前日だったことからお子さんに対して短冊を配布するなどの試みが功を奏し、当日は多くのお子さんが来場しました(写真3)。大人だけでなく子どもが増えたことで盆踊り全体の賑やかさが高まったと感じました。

また、この年からそれまで櫓の下で演奏していた太鼓が、櫓の上に乗るようになりました(写真4)。今でこそ鴨台盆踊りのシンボルともいえるお馴染みの光景ですが、この年がはじまりだったのです。

前年まではまだ素朴さが盆踊り全体を占めていた印象でしたが、櫓の上に太鼓が乗ったことで祭りっぽさが出ました。そして子どもたちが増えたことで盆踊り全体の活気がでました。そのような賑わいが加わり、現在の鴨台盆踊りの雰囲気の土台となった回だったと思います。

鴨台盆踊り
写真3:櫓子どもむけポスター
鴨台盆踊り
写真4:櫓の上で太鼓を叩く様子

第5回鴨台七夕盆踊り

実は、今のようにスローガンやコンセプトを掲げたのは第5回からでした。この回は「浴衣のあの子も踊る夏」として、当日は浴衣の着付けが無料であることを強調して広報しました。また、この年は「七夕」がコンセプトとなり盆踊りの名称にも「七夕」がつきました。七夕といえば「短冊」ですが、お子さんを含めた多くの方が短冊に願い事を書いて笹の葉に飾りました(写真5)。

あいにく両日とも雨天で、3号館1階での開催となりましたが、それでも例年と同様に多くの方々が足を運んでくださいました。雨だからといって閑散としていることはなく、賑やかな様子が写真から伝わってくるかと思います(写真6)。

屋台などはすべて3号館の屋内で展開しました(写真7)。一方で、太鼓の演奏は音が響いてしまうので、屋内ではおこなえないなどの問題もありました。しかし、2日目の最終盤で一瞬雨が止んだとき、みんなが「雨が止んだぞ!」って言って、踊りながらみんなと表に出ました。今でも印象深いシーンです(写真8)。

鴨台盆踊り
写真5:会場を彩る笹の葉と短冊たち
鴨台盆踊り
写真6:雨天でも多くの方が輪になった
鴨台盆踊り
写真7:屋台で遊ぶ子ども達
鴨台盆踊り
写真8:屋内から櫓の周りへ

第3、4、5回と写真を通してみると、段々と現在の盆踊りの姿に変化してきている様子がわかります。櫓の強化や出店団体の増加がおこなわれ、盆踊りの活気や賑わいが一段と増しました。その変化の裏には、子どもをターゲットにした広報や企画の試みがありました。また第5回では、スローガンやコンセプトを掲げる取り組みが加わり、これまでより一回一回の方向性が明確になってきたように感じます。このような変化はすべてその後の鴨台盆踊りの運営に繋がっています。定着期の学生たちが築き上げた人間関係や広報戦略等、よかったことを引き継ぐと同時に、新たな工夫を凝らしていくことで鴨台盆踊りをさらに発展させていきたいと強く思わせてくれました。

記事 活動記録班
人間学部教育人間学科4年 藤元星樺

第9回鴨台盆踊り 人と霊輪になる

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