図書館・研究所知と情報の集約
ラーニングコモンズのブログ
巡礼・お遍路の世界
みなさんこんにちは、コンシェルジュの岩下です。
6/12(木)は、小林惇道先生によるラーニングコモンズレファレンスが開催されました。テーマは「巡礼・お遍路の世界」です。
▲巡礼・お遍路の謎に迫ります!
今回のラーニングコモンズレファレンスは、まず小林先生に世界の巡礼について教えていただくところから始まりました。もちろん、日本においても巡礼は存在します。小林先生は「お遍路」を中心として、日本各地の巡礼についてお話してくださいました。
そもそも巡礼とは「聖なるものが顕現する場『聖地』に赴き、祈りをささげる行為」のことを指します(星野英紀他編『宗教学辞典』2010年、丸善)。
小林先生によると、人々が巡礼へ赴く理由はおおむね以下のようなものに集約されるとのことでした。
- 信仰
- 病気、貧しさ、不幸からの救い
- 癒し
- 自分探し
- 観光、ツーリズム
また、近年では巡礼に以下のような要素が加わってきているそうです。
-
ダークツーリズム
・・・戦跡や災害被災地などをめぐる観光 -
あたらしい巡礼
・・・アニメや映画などの舞台となった”聖地”をめぐる巡礼
なお、巡礼とツーリズムの関係性については、下記の本で詳しく紹介されています。
書名:聖地巡礼ツーリズム
著者:星野 英紀/山中 弘/岡本 亮輔【編】
出版社:弘文堂
ところで日本の巡礼地といえば、「お遍路さん」で有名な四国八十八ヶ所霊場(http://www.88shikokuhenro.jp/)と、西国三十三観音霊場(http://www.saikoku33.gr.jp/about/)を外すことはできません。
これらの巡礼地は、この霊場自体への巡礼者が後を絶たないのはもちろんのこと、この霊場とは別の場所で「写し巡礼」が行われるほど人々から求められる存在なのだそうです。
「写し巡礼」の例としては、四国八十八ヶ所巡礼の「写し」としての御府内八十八ヶ所(http://www.kongohin.or.jp/ohenro.html)や、西国三十三観音霊場の「写し」としての坂東三十三観音霊場(http://www.bandou.gr.jp/)などがあるそうです。
なお、日本各地の巡礼地については、下記の本で詳しく紹介されています。
書名:日本巡礼ガイドブック
著者:淡交社編集局【編】/大路 直哉【文】
出版社:淡交社
(OPAC:https://www.lib.tais.ac.jp/gate?module=search&path=detail.do&method=detail&bibId=0000013943&bsCls=0)
▲参加者の中には、実際に
四国八十八ヶ所霊場をめぐったことがある方もいらっしゃいました。
最後に、今回のラーニングコモンズレファレンスで参考にした資料をご紹介します。
【映像資料】
DVD名:四国八十八か所 ~心を旅する~ DVD BOX
出演者:ドキュメント
発売元:NHKエンタープライズ
【図書館資料】
星野 英紀,浅川 泰宏『四国遍路 さまざまな祈りの世界』吉川弘文館 (OPAC:https://www.lib.tais.ac.jp/gate?module=search&path=detail.do&method=detail&bibId=1000124022&bsCls=0)
星野 英紀『四国遍路の宗教学的研究 その構造と近現代の展開』法蔵館 (OPAC:https://www.lib.tais.ac.jp/gate?module=search&path=detail.do&method=detail&bibId=0000024779&bsCls=0)
【webサイト】
四国遍路1200~NHK四国4局キャンペーン~(http://www.nhk.or.jp/matsuyama/henro1200/)
四国霊場開創1200年 四国お遍路プラン(http://rurubu.travel/theme/area/local13/13a1015/)
次回のラーニングコモンズレファレンスは、7/3(木)13:10~15:10まで開催します。テーマは「盆踊り」です。大正大学では7/4(金)、5(土)の二日間にわたり、鴨台みたままつりを開催します(昨年の開催風景→/related/opc/blog/2012/07/16-163401.html)。ということで、ラーニングコモンズレファレンスでも鴨台みたままつりにちなんだテーマを取り上げます!みなさんも一緒におまつりに向けて盛り上がっていきましょう。お楽しみに。
それでは ヾ(*'▽'*)o