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ラーニングコモンズのブログ
盆おどりについて知ろう-曼荼羅絵解きと七夕短冊作り-
みなさんこんにちは、図書館の須藤です。
7月3日(木)は小林惇道先生によるラーニングコモンズレファレンスが、開催されました。
今回のテーマは、「盆おどりについて知ろう-曼荼羅絵解きと七夕短冊作り-」です。
今年で4回目となる大正大学夏の恒例イベント「鴨台おどり」が翌日と翌々日に開催されることから、小林先生に盆おどりについて教えていただきました。
最初に、お盆について教えていただきました。お盆とは、釈尊の弟子の一人である目連(もくれん)の逸話に由来するそうです。また、お盆の意味やお盆の行事(迎え火や送り火)、お盆期間中に飾られる精霊棚のことについて教えていただきました。
また、「盆踊り」は、鎌倉時代の「踊り念仏」に由来するそうです。鎌倉時代に「念仏信仰」という宗教的側面と、「集団での踊り」という芸能・パフォーマンス面が結びつきました。室町から戦国時代にかけて、「信仰」から「踊り」へとパフォーマンス重視にシフトしていき、江戸時代になると、「盆踊り」の名称や、今日のような浴衣・下駄といった服装が定着していったそうです。
▲「熊野観心十界曼荼羅」(天台学閲覧室所蔵)
続いて、「熊野観心十界曼荼羅」(くまのかんじんじっかいまんだら)を小林先生に絵解きしていただきました。絵解きとは、仏画などの内容を説明することです。この曼荼羅は、仏教の世界観を老若男女にわかりやすく伝えるためのもので、戦国時代から江戸時代にかけて熊野三山の修営費用を集めるために熊野比丘尼(尼僧)が携行していたそうです。十界が描かれており、それぞれの世界がどのようなものか先生に解説していただきました。十界とは、六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天)に四聖(声聞・縁覚・菩薩・天)を加えたものです。
また、七夕の由来について教えていただきました。棚幡(精霊棚に安置する幡)に由来しており、笹の葉には先祖の霊が宿る依代の意味もあり、7月7日には物忌み(けがれや悪霊を払う)開始日の意味があるそうです。
最後に、翌日から実施される「鴨台盆おどり」に飾られる短冊にそれぞれの願い事を書きました。
春学期の小林先生のラーニングコモンズレファレンスは7月17日(木)で終了しました。秋学期の詳細は決まり次第、皆様にお伝えします。お楽しみに!