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評論系同人誌・ミニコミ誌の世界 最終回 卒論にも使える!?ミニコミ誌の「テーマの作り方」実践編

こんにちは!図書館の今(こん)です!

毎日暑いですが、みなさんは夏バテなど大丈夫でしょうか?
7/15(火)は、仏教学の寺山賢照先生によるラーニングコモンズレファレンスが開催されました。

テーマは「評論系同人誌・ミニコミ誌の世界 最終回 卒論にも使える!?ミニコミ誌の『テーマの作り方』実践編リターンズ and 夏コミケ初心者講習会」です。

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▲「評論系同人誌・ミニコミ誌の世界」シリーズもいよいよ最終回です。

寺山先生のラーニングコモンズレファレンスでは、「評論系同人誌・ミニコミ誌」を題材に、レポート・論文の書き方を学んできました。 最終講となる今回は「テーマの作り方」実践編として、学術やビジネスの現場で使われているアイデア発想法を学生の皆さんと実践し、その効果を実感しようという内容でした。

寺山先生によれば、アイデアというのは何もないところから湧いてでるような特別で不思議なものではない、とのことです。そして発想法の大家であるジェームス・W・ヤングの「アイディアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」という言葉を引用して、沢山のキーワードの組み合わせこそが発想法のカギだと説明されました。

そして実際に、以下の発想法を参加者と一緒に実践してみました。

◆しりとり法

アイデアが「既存の要素の組み合わせ」であることは先程述べました。では掛け合わせる要素は、具体的にどうやってみつけていったらよいのでしょうか。その答の一つが「しりとり法」です。

普通にしりとりをして、出てきた単語(A)を考えたいテーマ(B)に掛けあわせて((A) × (B))発想する、という方法です。

講義では「ラーニングコモンズレファレンスの新しい企画」をテーマにしりとりを行い、6つの単語が登場しました。

例えば、しりとりで「くるみ」という言葉がでてきましたが

  • くるみ→殻を割る→自分の殻を壊していく→自分の好きなものPR大会

と、見事新しい企画が生まれました。

しりとりで出てくる言葉は、音の続き以外はまったく関係ない言葉が出てくるので、意外性のある単語との組み合わせで、独創的なアイデアが生まれる可能性があります。特別な準備をせずにすぐ始められるのも魅力的ですね。

◆マンダラート

先生の専攻が仏教学ということで、仏教にまつわる名前の「マンダラート法」を説明していただきました。

まず(曼荼羅を模した)3×3の9マスを書いた紙を用意します。中心に考えたいテーマを書き、周りの8マスに中央のマスと関連する事柄を記入します。

次にそうやって埋められた周りの8マスの中から1つのキーワードを選び、今度はそれを別の紙の9マスの中心に書き込み、同じように関連する事柄を周りに記入していきます。

これを3回程度繰り返し、それぞれの紙からキーワードを抽出して、しりとり法と同じように掛けあわせながら発想していきます。

この方法は、意外性のある言葉が出てくるしりとり法よりも、テーマに関連性の強いキーワードを引き出すことができる発想法といえます。

今回は「夏コミケで出したい本」をテーマに実習しました。参加者の皆さん関心あるテーマということも手伝い、「アイデアが溢れてとまらない!」との発言も飛びだすほどでした。発想法の威力を見せつけられた思いがします。

◆シックスハット法

アイデアを出すには、テーマを沢山の視点から分析することが効果的ですが、人間は「固定観念」に縛られやすいので、無意識にひとつの考え方に固執しがちだ、と寺山先生は指摘します。

そこで、その固定観念を逆手に取って、テーマの分析とアイデアの煮詰めを効率よく行おう、というのがこの「シックスハット法」です。具体的には6つの帽子(人格)に役割を強制的に当てはめて、その視点からのみ発言するという方法です。

アイデアを出したいテーマについて、以下の人格になりかわって、発言していきます。

  • 赤い帽子・・・感情的(企画の好き嫌いについて直感的に判断)
  • 黄色い帽子・・・積極的(肯定的な面・長所だけを言う)
  • 黒い帽子・・・消極的(問題点など短所だけをあげつらう)
  • 白い帽子・・・客観的(数字・データ・事実だけで語る)
  • 緑の帽子・・・革新的(企画を潰すくらいの革新的・創造的な意見だけを述べる)
  • 青い帽子・・・統括的(前5人の議論、プロセスを管理し、まとめていく)

これを上から順番に3ローテーションくらい回していきます。

当日は参加者がちょうど6人以上いましたので、ひとり一役で「鴨台祭の新しい企画」をテーマに、シックスハット法を実践してみました。6人の発言ローテーションが一周するたびに、ぼんやりとした企画が次第に斬新かつ具体的に煮詰まって行く様子に、参加者のみなさんも驚き、熱が入っていったのが印象的でした。

発想法実習のあとはおまちかねの読書タイム。

実は今回参加者のみなさんは既にコミケデビュー済み!ということで、予定していた「夏コミケ初心者講習会」は、経験者同士の情報交換会へと内容が変更されてしまいました。

しかし読書タイムに入ると、参加者の皆さんは口々に「こんな本見たことない!」と驚いた様子です。

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▲先生のプレゼンテーションに、学生さんも興味津々のようです。

それもそのはず。お持ちいただいた本は、どれもひとつのテーマに特化した個性的なものばかり!

  • 実際に自分で作って食べたという方の製麺機の本
  • 写真が豊富な廃墟の本(軍艦島の本もありました!)
  • 工具を擬人化したイラスト解説本
  • 台湾の電車の時刻表を日本風に分かりやすくまとめた本
  • 知る人ぞ知る、マイナーな遊園地で楽しく遊ぶための本

などなど、どれも面白そうなものばかり。みなさん楽しんで読書タイムを満喫していました。
(私も楽しんで参加させていただいたうちの一人です!)

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▲たくさんの資料をお持ちいただきました!

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▲みなさん夢中で読書タイム!

今回テーマ作りの実践として行った発想法は、どれも比較的容易に始めることができます。

論文のテーマを決めたり、就職活動にもとても役立ちそうです!アイデアが次々と湧き出てくる体験は、私にとっても新鮮で楽しいものでした。テーマやアイデア出しに行き詰っている学生さんは、ぜひぜひ調べて試してみてください。

秋学期の寺山先生のラーニングコモンズレファレンスの予定は、決まり次第こちらのブログでお知らせいたします。
秋学期はどんなテーマでどんな内容でレファレンスが繰り広げられるのか!?

楽しみにお待ちください!

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