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【開催レポート】テーマ→「むかし」で知的書評合戦ビブリオバトル

伊藤:

みなさんこんにちは、図書館職員の伊藤です。12月10日(水)、ラーニングコモンズで知的書評合戦ビブリオバトルが開催されました。2014年の最後を締めくくるバトル、今回は伊藤とバトラーBun-Uさんの二人でレポートいたします!

Bun-U:

みなさんはじめまして。ビブリオバトル参加者のBun-Uです。12月10日に開催された知的書評合戦ビブリオバトルをレポートしましたのでご覧下さい。

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▲今回のバトラーはこの4名です!

 

書名:すべての美人は名探偵である
著者:鯨 統一郎
出版社:光文社

Bun-U:

最初はギンギン105!!さんが紹介した『すべての美人は名探偵である』です。

この本の「むかし」とは主人公が歴史学者であることと歴史的な事柄を扱っているところです。

歴史学者・早乙女静香が沖縄県の旅行中にある殺人事件に遭遇し、被害者は徳川家光の古文書を秘匿しており、桜川東子(はるこ)とともにその事件の真相を解き明かすミステリー小説です。主人公が宮田さん(本の中の登場人物)をばか呼ばわりしていたことが魅力であると感じたそうです。

伊藤:

ギンギン105!!さん曰く、著者の日本史の解釈がとても独特とのことで、童謡「ずいずいずっころばし」と徳川家光に関係があるというくだりが特に気になりました。ちなみに、主要な登場人物の早乙女静香と桜川東子は揃って美人とのこと、どちらがタイプか比べてみてもおもしろいそうです!

 

書名:言葉なんかおぼえるんじゃなかった―詩人からの伝言
著者:田村 隆一【語り】/長薗 安浩【文】
出版社:筑摩書房

Bun-U:

2冊目は私、Bun-Uが紹介した『言葉なんかおぼえるんじゃなかった』です。

1996年に『詩人からの伝言』(メディアファクトリー)として刊行されたことから、この本を紹介しようと思いました。ちなみにこの本は、今年の11月に文庫本として発売されました。

本の中身は結婚の相手選びやお酒に対するつき合い方など若い人に向けたエッセイです。

結婚相手を選ぶ際、勢いにまかせるのではなく長い時間の中で見合っているかどうか見極めることが大事だと腑に落ちました。

伊藤:

このレポートの書き手、Bun-Uさんが紹介してくれたエッセイは著者の経験から得た「教訓」のようなエピソードが集められた一冊です。文末に必ずある「なっ。」の一文で、まるでそこに著者がいて語りかけてくるような親近感が感じられました。

 

書名:坂の上の雲
著者:司馬 遼太郎
出版社:文藝春秋

Bun-U:

3冊目はとーずみさんが紹介した『坂の上の雲』です。

明治維新から日露戦争まで描かれた物語で、「まことに小さな国」の日本が、日露戦争でロシアと対決するときどのように戦ったのか描かれた小説です。

本の登場人物に秋山好古(よしふる)と秋山真之(さねゆき)は兄弟で、特に兄の好古の性格、打倒ロシアという目的に向かって突き進む以外は、2人で家に住み茶碗を一つで食事するほど質素でも構わないという「単純明快」なところが尊敬すると語ってくれました。

伊藤:

とーずみさんは、鴨台祭でもバトラーとして登場しましたが、前回以上にわかりやすく具体的な説明が印象的でした。鴨台祭での審査員、表現学部長の小嶋知善先生からのアドバイスを元に改善してみたそうですが、特に好きだという秋山好古のエピソードが際立っていました。

なお、鴨台祭でのとーずみさんの様子はこちらをご参照ください→/wp/wp-content/uploads/learning_commons/2014/11/13-091105.html

 

書名:きのこいぬ
著者:蒼星きまま
出版社:徳間書店

Bun-U:

最後にきのこいぬさんが紹介した『きのこいぬ』です。

この漫画の主人公が作家で、犬を飼っていました。ある日、愛犬が亡くなってしまい、悲しんでいる主人公が庭に生えているきのこを眺めていると、それはなんと「きのこいぬ」でした。「きのこいぬ」は人の食べ物を奪うなど、とても知能が高いそうです。

きのこいぬさんは2年前、飼っていた猫が亡くなったそうです。他のバトラーから「物語と現実との重なる部分はありますか。」と質問を受け「猫が亡くなってからも、生きていたころは○○したと振り返ったことかな」「亡くなっても悲しまないで笑顔で送り出した」と答えていました。主人公と同じ経験をしたことが印象的でした。

伊藤:

主人公と「きのこいぬ」のほのぼのした日常を、きのこいぬさん自身がかつて愛猫と楽しく過ごした過去を交えながら楽しく紹介してくれました。また、きのこいぬさんの死生観と主人公の気持ちが似ているという点も印象的でした。庭から突然犬が生えてきたという設定にびっくり!

Bun-U:

以上、今回のゲームで紹介された4冊の本が出そろいました。

伊藤:

それでは、いよいよ投票に移ります。
みなさんが一番読みたくなった本は、果たして・・・?

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▲今回も「せーの!」で投票。

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▲票が割れたので、こちらの2冊で決戦投票!
※写真には写っていませんが、『坂の上の雲』にはもう一票入りました。

伊藤:

激しいバトルの結果、今回のチャンプ本はとーずみさんの紹介してくださった『坂の上の雲』に決定しました。おめでとうございます!!

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▲お気に入りの8巻と一緒に、笑顔のとーずみさん

Bun-U:

それでは、とーずみさんに恒例のインタビューをしてみましょう!

—–

Q:ビブリオバトルへの参加は何回目ですか?
A:2回目

Q:この本を選んだきっかけは?
A:今まで読んできた中で一番感動したので選びました。私は歴史が好きなので、特に明治という時代は日本人がとても頑張った時であり、外国を相手にどのように振る舞ったかが見どころです。それをみなさんに伝えたかったです。

Q:今回の勝因は何だと思いますか?

A:1回目の出場時にも同じ本を発表したのですが、前回の反省をふまえて行いました。
具体的には自分の好きだったエピソードを述べることに注目して発表をしました。

Q:最後に一言どうぞ!
A:優勝できて嬉しいです!次も出たら優勝できるように頑張ります!

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伊藤:

2014年を締めくくるのにふさわしい白熱したバトルでした!ちなみにとーずみさんとは、NHKのドラマ版『坂の上の雲』でも盛り上がりました♪皆さんも機会があれば、ぜひご覧ください。

そして今回バトラー初のレポートを執筆してくれたBun-Uさん、ありがとうございました!皆さんと同じ学生、バトラー目線から見たレポートはいかがでしたか?

バトル参戦だけでなく、当日の模様を報告してくださるレポーターも大募集です!「我こそは!」という皆さん、お待ちしております。

さて、最後に次回の知的書評合戦ビブリオバトルについてのご案内です。

2015年初めの知的書評合戦ビブリオバトルは1/14(水)13:30からの開催が決定しました。テーマは「教育」です。「学校」「教える」「先生」など、教育にまつわる本を大募集します。授業のテキスト、参考文献でのおすすめ本などもOK!冬休みにこのテーマについて読書してみませんか?そしてお気に入りになった本をぜひ紹介してください!

それでは、今年も一年知的書評合戦ビブリオバトルを応援していただきありがとうございました。来年も岩下さんと共にラーニングコモンズ・図書館を盛り上げていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます!

 

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