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ラーニングコモンズのブログ
【開催レポート】テーマ→「あたたかい本」で知的書評合戦ビブリオバトル
みなさんこんにちは!コンシェルジュの岩下です。ゴールデンウィークも終わって、すっかり夏めいてきましたね。一年生のみなさんは大学生活にも慣れたころでしょうか。
さてこの記事では、5/20(水)に開催した知的書評合戦ビブリオバトルの開催レポートをお届けします。
今回のゲームには、4名のバトラーが集いました。テーマは「あたたかい本」。なお、このテーマは前回のチャンプ本を紹介してくださったマスターさんよりご提案いただきました。マスターさん、ありがとうございます。
▲いつにも増してにぎやかなゲームになりました。
では紹介された4冊の本について、バトラーのみなさんの言葉を交えながらご紹介しましょう。
書名:虹の岬の喫茶店
著者:森沢 明夫
出版社:幻冬舎
最初に登場したのはマスターさんです。今回も、トレードマークのエプロン姿での参戦となりました。紹介するのは『虹の岬の喫茶店』という小説です。マスターさん「小説の舞台は、とある岬の喫茶店です。6つの季節の移り変わりを背景に、常連客6人の目線から喫茶店の女主人である悦子さんとのやり取りが語られます。悦子さんがお客さん一人一人に曲を選んでくれることにちなみ、各章のタイトルには曲名が付けられています。中でも私のお気に入りは『ザ・プレイヤー』、つまり”祈る人”という曲名が付けられた章です。すべて読み終わったら、きっとあたたかい気持ちになるはずですよ」。
書名:ハピネス
著者:嶽本 野ばら
出版社:小学館
二番目に登場したのは、さいくささんです。紹介する本は『ハピネス』です。悩んだ末に決めたというこの紹介本は、さいくささんが14歳の時に初めて読み、作中人物と同じ16歳の時に読み直したという思い出の本なのだとか。さいくささん「物語の中心となるのは”あと一週間で死んでしまう”という高校生の女の子とその恋人です。女の子の願いは『ロリータ系ブランドの本店に行くこと』と『資生堂パーラーでカレーを食べること』。大好きな人の隣で満たされて死ぬ……悲しい話ですが、不思議と心があたたかくなるんです。もう、野ばらちゃん、大好き!」。
書名:ユダヤ人大富豪の教え―幸せな金持ちになる17の秘訣
著者:本田 健
出版社:大和書房
三番目に登場したバトラーは、みっちーさんです。紹介本は『ユダヤ人大富豪の教え―幸せな金持ちになる17の秘訣』です。みっちーさん「この本は、著者が二十歳の時にアメリカで出会ったユダヤ人大富豪から聞いたという内容を書き起こしたものです。『幸せな金持ちになる17の秘訣』と謳ってはありますが、実際にはお金にまつわる話というよりも、マインドの持ち方や人生の生き方などについて語られた本です」。中でもみっちーさんが参考になったのは「スピーチの天才になるには、論理立てよりもまず自分の感情を正直にを話すこと」というトピックだそうです。みっちーさんは実際にこれを実践するように心がけているのだそうです。
書名:ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです〈1〉
著者:花木 もみじ
出版社:フロンティアワークス
最後、四番目に登場したのは「ネット小説とファンタジーが大好き!」という勇梨桜(ゆうりお)さんです。紹介する本は『ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです〈1〉』。勇梨桜さん「この小説の主人公は、前世の記憶を持ちながらある場所に転生します。その場所とは「ヤンデレ系乙女ゲー※」の世界です。これは、そんな世界の中で主人公が負けずに頑張る、というお話です」。これを受けて一部の人々から「”ヤンデレ”ってなに?」という声が上がり、その定義付けに関する応酬が盛り上がりました。
【用語解説】
※ヤンデレ・・・作中の定義によると「キャラクターの一分類で、『病ん(ヤン)』で『好意を示し(デレ)』てくるキャラのこと」。
※乙女ゲー・・・いわゆる「乙女ゲーム」の略称。女性主人公による恋愛ゲームを指す。
以上4冊の紹介本が出そろったところで、投票に移ります。それぞれの発表を聞いて「一番読みたくなった本」に一票を投じていただきます。
厳正なる投票の結果、今回のチャンプ本に選ばれたのはマスターさんが紹介してくださった『虹の岬の喫茶店』に決定しました。マスターさんは前回に続き、なんと二連覇を達成!おめでとうございます~♪
▲正面右から、マスターさん・さいくささん・みっちーさん・勇梨桜さん
それでは、マスターさんへのインタビューをご覧ください。
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Q:ビブリオバトルへの参加は何回目ですか?
A:2回目です。
Q:この本を選んだきっかけは?
A:この本は、普段ほとんど読書をしない私が本当に好きになった一冊で、読み終わった後の私が感じた何とも心地よいあたたかい感じの余韻に皆さんも浸ってほしかったからです。そして、「あたたかい本」というテーマのチャンプ本になる魅力を十分持っていたからです。 好みのジャンルに関係なく、この本は誰かにプレゼントしたくなるような「あたたかい本」です。
Q:今回の勝因は何だと思いますか?
A:今回の私がした紹介スピーチは今一だったと思っていますので、上手くこの本の魅力を伝えられたかは分かりません。 ただ、他のバトラーと違い、敢えてネタバレ的な話は殆どせず、聞いている人が「こんな感じのあたたかい本かな?」とイメージできる様な紹介の仕方や「ハンカチと○○を傍に置いて、△△して読むのがお薦め」という様な紹介をしてみました。 勝因は、この本自体の魅力としておきたいと思います。 また参戦する機会に備え、バトラーとして紹介スピーチの腕(口?)を磨いておきます。
Q:最後に一言どうぞ!
A:真の『チャンプ本』(前回の勝利者?インタビューを参照してください)を紹介できて嬉しいです。そして、ホッとしています。ありがとうございました。 この『チャンプ本』について何か聞きたいことや話したいことがあれば、図書館職員の「マスター」に気軽に声を掛けてください。でも、もう暑いのでエプロン姿の「マスター」は、あまり見かけないと思います(笑) 皆さんも是非ビブリオバトルに参戦して、お気に入りの本を紹介してください! もちろん見学だけでも大歓迎です!
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マスターさん、どうもありがとうございました!またの参戦を心よりお待ちしています。
というわけで、次回開催のお知らせです。
【次回のビブリオバトル】
日時 :6/17(水)13:30~
テーマ :フリー(指定なし)
申し込み方法 :T-Po
ビブリオバトルについて質問がある方は、ラーニングコモンズのコンシェルジュにお気軽にお声掛けくださいね。
それではまた~! ヾ(*'▽'*)o