図書館・研究所

知と情報の集約

ラーニングコモンズのブログ

【開催レポート】テーマ→「太陽」で知的書評合戦ビブリオバトル

みなさんこんにちは!
コンシェルジュの岩下です。

1月22日(金)に知的書評合戦ビブリオバトルを開催しました。テーマは、新年にふさわしく「太陽」です。

▲今回はこのメンバーでお送りします。

では、さっそくゲームの内容を詳しくご紹介していきましょう。

 

書籍名:物語の中の人
著者:田中 二十三
出版社:アルファポリス

 

まず最初に登場したバトラーは、勇梨桜ZF(ゆうりおゼットエフ)さんです。「ネット小説を愛している」という勇梨桜ZFさんが紹介するのは、ネット小説を書籍化した『物語の中の人』です。物語の冒頭で、それまで引きこもり生活を送っていた主人公が200年ぶり(!)に外出して太陽のまぶしさを感じるという描写があることから、今回はこの本を紹介してくださったということでした。ちなみに彼はその後魔法学校に入学し、さまざまな出来事に遭遇していくのだそうです。なお、このタイトルはシリーズ化されるほど人気があり、勇梨桜ZFさんは何度も読み返しているほどお気に入りだと仰っていました。

 

書籍名:夜会 〈vol.4〉 金環蝕
著者: 中島 みゆき
出版社:角川書店

 

二番目に登場したバトラーは、もうすぐ卒業を迎える4年生のひろさんです。紹介する本は、『夜会 〈vol.4〉 金環蝕』。この本は、中島みゆきさんが”言葉の実験劇場”と称する舞台「夜会」から、「金環蝕」の描き下ろしシナリオを収録したものだそうです。なお、「金環蝕」のシナリオは古事記の「天岩戸」の神話を下敷きにしており、実際の舞台では中島みゆきさんが一人で三役を演じたとのこと。ひろさん「今回のビブリオバトルのテーマが『太陽』であることを聞いて、まず最初に太陽神であるアマテラスオオミカミを連想しました。アマテラスオオミカミといえばこの『金環蝕』です。中島みゆきさんが描くアマテラスオオミカミは日本の女性の真の姿なのではないかと思います」。

 

書籍名:カラー版 インカを歩く
著者:高野 潤
出版社:岩波書店

 

三番目に登場したのは、昨年南米を旅したという図書館職員のいとうさんです。紹介する本は『インカを歩く』。作者は写真家の高野潤さんです。この本には、ペルーからボリビアにかけての景色や植物の写真がたくさん収録されているそうです。また、インカ帝国の歴史についても詳しく紹介されているのだとか。いとうさん「かつてインカ帝国の人々は『インティ』という名の太陽神を崇めていたそうです。そのことから今回この本を紹介しようと思いました。わたしはこの本から、多くの人に南米に足を運んでほしいという著者の気持ちを強く感じました。それから、『インカを歩く』は図書館に所蔵しています。貸出できますのでお手に取ってみてください~!」。

 

 

書籍名:トムソーヤ
著者:高橋しん
出版社:白泉社

 

最後に登場したバトラーは、きしもとさんです。きしもとさんも、ひろさんと同じく卒業を控えた4年生です。紹介する本は『トムソーヤ』というコミック。夏の太陽が印象的なストーリーなのだそうです。きしもとさん「美大に通うハルは、彼女は母の死をきっかけに生まれ故郷に帰ります。そこでタロという少年と知り合いになるのですが、ある時二人は殺人現場を見てしまって・・・・・・というお話です」。タイトル、そしてストーリーからも分かるように、物語の展開はマーク・トウェインの『トム・ソーヤの冒険』をベースにしているそうです。きしもとさんによると、見どころは「ハルと町の人たちの関係性が変わっていくところ」だそうです。

 

以上、4冊の紹介本が出そろいました。次はチャンプ本を決める投票に移ります。

それぞれの発表を聞いて、自分が「一番読みたくなった本」に一票を投じます。

16012703

▲指さし投票。

チャンプ本は投票の結果、ひろさんがご紹介くださった『夜会 〈vol.4〉 金環蝕』に決定しました!
おめでとうございます!

16012704


それでは、ひろさんへのインタビューをご覧ください。

 

—–
Q:ビブリオバトルへの参加は何回目ですか?
A: 何回目だっけ。。。(←12回目でした。岩下)

Q:この本を選んだきっかけは?

A: 今回、「太陽」がテーマで、一番に浮かんだのがアマテラスでした。そこで、私が愛する中島みゆきさんの夜会にアマテラスの話があって「これだ!」と思い、選びました。
君をただ笑わせて 負けるなと願うだけ~♪

 

Q:今回の勝因は何だと思いますか?
A:本にえがかれるアマテラスをアメノウズメノミコトと近代女性の比較を話せたことかなぁ…。

 

Q:最後に一言どうぞ!
A:本はいろいろなことを語ってくれて、とてもハマってしまいます。ぜひ、本と中島みゆきをよろしく!
—–

 

ひろさん、どうもありがとうございました!

4年生のひろさんはこれで大学生活最後のビブリオバトルとなりました。
思えば、ひろさんは1年生のころからビブリオバトルに参加してくれていました。これで卒業だと思うと、嬉しい反面、これから淋しくなるなぁとも思ってしまいます。ひろさんも他の卒業生のみなさんも、大学の近くに来ることがあればぜひ元気な顔を見せにきてくださいね!

さて、こうして大学を卒業する人もいれば、新しく入学してくる人もいます。
そんなわけで、次回のビブリオバトルは4月以降に新一年生を迎えてからの開催を予定しています。

ひろさんからお預かりした次回のテーマは「夢」。ということで、次回は「夢」にまつわるおすすめ本を紹介してください。未だ見ぬ新入生のみなさんのご参加もお待ちしています。

ビブリオバトルについて質問がある方は、ラーニングコモンズのコンシェルジュまたは図書館職員にお声がけください。

それでは ヾ(*’▽’*)o

GO TOP