図書館・研究所知と情報の集約
ラーニングコモンズのブログ
BBR5月号(ビブリオバトルレポート)
みなさんこんにちは!学習サポーターズ岩本です。
新年度ですし、もう自分はビギナーではないかな……と思いまして、今回からタイトルを変更したいと思います。生まれ変わった「BBR」をよろしくお願いします。
さて、5/25に開催しましたビブリオバトルですが、参加者3名と飛び入り参加が1人。図書館職員さんの参戦です。順番は以下のようになりました。
では、レポートを始めます!
一番手は、常連バトラーのわんこさんです。いつも来てくださってありがとうございます。紹介していただいた本はこちらです。
書籍名:MONSTER
著者名:浦沢直樹
出版社:小学館
リアルな世界観で描かれる、謎が謎を呼ぶ本格ミステリー漫画。
主人公のテンマは天才外科医ともてはやされ、西ドイツの病院で出世コースを掴んでいた。
ある日テンマは、院長の指示により、先に来たトルコ人の患者より、後に来た著名人の患者を優先してオペを行う。結果、テンマがオペした著名人は助かったが、他の人がオペしたトルコ人の手術は失敗してしまう。テンマは、トルコ人の家族から「あなたが手術してくれたら助かったのではないか」と追及を受け、命は平等ではないのかと医療倫理と院長の板挟みに苦悩する。
またある日、双子の男の子が運び込まれ、後から有力者が運び込まれた。院長からは有力者を優先するよう命令が出るが、主人公は、院長を無視して双子の男の子のオペを行い、無事成功させる。しかし、その結果有力者は命を落としてしまう。主人公は院長ら病院上層部から激しい嫌がらせを受け、出世コースからも外れてしまった。
テンマは、意識のない少年に対し、腐敗した病院上層部の不満を打ち明けながら、せめて君には生きていてほしいと愚痴をこぼしていた。
直後、テンマに嫌がらせをしていた院長やライバル達が何者かによって毒殺される。同時に、入院中だった双子が失踪してしまう。
10年後。連続殺人事件の犯人が、自分があの時助けた男の子だと知ったテンマは、犯人の行方を追う……というお話です。
要点だけでこの文量、そして謎の数々。さすが浦沢直樹作品といったところでしょうか。『20世紀少年』などで有名な浦沢直樹さんの作品ですが、わんこさんは特にこの『MONSTER』や『MASTERキートン』などがおすすめとのことです。また、アニメもあるがおススメは漫画とのことです。僕も、浦沢直樹作品なら『20世紀少年』と『PLUTO』は読んだことがあるので、『MONSTER』も読んでみたくなりました。
2番手は私、いわもとでした。紹介した本はこちらです。
書籍名:問題解決大全
著者名:読書猿
出版社:フォレスト出版
『問題解決大全』は、問題を解決する、今まで問題を解決してきた37個のツールがまとまった本です。それぞれに方法、サンプル、レビューなどが書かれており、例えばサンプルを読んだだけでなんとなく真似ができますし、レビューではその方法の良い所悪い所、編み出された歴史などが書かれており、読み物としてもとても面白い物となっています。。
例えば一つ目の問題解決ツールは「百年ルール」。自分が直面する問題は100年後にも重要なことだろうか?と考えることにより、問題から距離をとります。距離をとることで見えてくる視点がありますし、落ち着いて問題と向き合えるようになります。
また、オデュッセウスの鎖というツールは、いわば監督を用意して自分の行動を制御してもらうツールです。未来の自分は他人であるという理論を基に考えられています。船旅でセイレーンの声を聴かないように、自分を縛り付け、言うことを聴かないように頼んだオデュッセウスという神話の人物が元になっており、神話にも興味が出ました。
それ以外にも問題を分解するロジックツリー、問題を再定義するリフレーミングというように様々な問題を解決、発見する手段が書かれているので、何かに行き詰ったときにはぜひ『アイデア大全』とセットで読んでみてください。おススメです!
なお、二冊ともラーニングコモンズに置いてあり、貸し出しも可能です。
3番手は、モロミサトさん。ビブリオバトルはどなたでも参加を歓迎いたします。みなさんもぜひ一度参加してみてください。モロミサトさんが紹介してくださった本はこちらです。
書籍名:銃皇無尽のファフニール
著者名:ツカサ
出版社:講談社
25年前、突如現れたドラゴンと総称される怪物たちによって、世界は一変した。
やがて人間の中に、“D”と呼ばれるドラゴンの力を持った異能の少女たちが生まれる。そんな中、世界でただ一人の、男の“D”である16歳の少年、物部悠は、“D”の少女たちが集まるミッドガルという学園に入学することになる。少年少女は、世界を脅かす7体のドラゴンに挑む……という内容のライトノベルです。
ファンタジー、バトル、学園生活、サスペンス、ラブコメディと見どころは様々で、アニメにもなっているそうです。
こちらの原作小説では、アニメとは違い、ドラゴンを討伐した後の学園生活が描写されていておススメとのことです。また、作中では人の社会のひずみや闇にも焦点が当たっており、非常に興味深い作品になっているようです。
全く知らない作品だったので新鮮に発表が楽しめました。現在15巻+短編集1巻が出ていて、なかなかのボリュームです。
4人目は、図書館職員のこんさんです。今回紹介の本はこちらでした。
書籍名:3月のライオン
著者名:羽海野チカ
出版社:白泉社
一人の男の子の成長物語。
主人公は15歳の棋士である桐山零という少年。
ある事情で、六月町に引っ越してきた零。とあるきっかけで橋向こうの三月町に住む、川本3姉妹と出会う。その三姉妹とのふれあいや、様々な人との関りを通して、どんどん主人公は温かく、成長していく。という漫画です。
主人公に特別な力があるわけではなく、コツコツとやっていくタイプの話で、作者の心理描写が見どころで、非常に奥が深く、読んでいて泣けるとのことです。
また、登場人物のキャラが立っていて、自分が共感できる部分が多いため、キャラへの理解が深まりやすいのもおすすめポイントだそうです。
主人公が棋士ですが、将棋をやっていない人でも十分楽しめるし、将棋を知っていればさらに面白いそうです。また、時々入るギャグが面白く、話のテンポを阻害しないので非常に楽しく読める、と語っていました。
とても面白そうでした。私は羽海野チカという作者の名前だけ知っていましたが、実際の本の内容は全く知らなかったので理解が深まってよかったです。ぜひ読んでみたい本です。
以上4冊の中からチャンプ本に選ばれたのは……。
いわもとの『問題解決大全』でした!
久々のチャンプ本で嬉しいです。ありがとうございます。
優勝者コメント:「アイデア大全も面白いのでぜひセットでご利用ください!」
テーマの指定:なし
次回のビブリオバトルは6/22(金)13:30~14:30となります。テーマはありません。見学・投票のみでの参加も大歓迎ですので、奮ってご参加ください!次回もよろしくお願いします。
優勝者コメント:「アイデア大全も面白いのでぜひセットでご利用ください!」
テーマの指定:なし
次回のビブリオバトルは6/22(金)13:30~14:30となります。テーマはありません。見学・投票のみでの参加も大歓迎ですので、奮ってご参加ください!次回もよろしくお願いします。