図書館・研究所知と情報の集約
高大接続の取り組み・外部機関との取り組み
高大接続の取り組み
赤羽北桜高等学校との取り組み
大正大学と都立赤羽北桜高校は、2020年10月に「教育・カリキュラム連携に関する協定」を締結しました。この協定は赤羽北桜高校の生徒に対し、大正大学を活用した事業をおこなうことで専門性を高め、大学進学への目的を明確にしてもらうとともに、大学進学後の自己の在り方や生き方に関する意識を高めることを目的としています。また、大学と都立高校などの教育及び研究の充実を図ります。発展を図 同校の1年生に対し「総合的な探究の時間」の一環として探究学習を始めるにあたり、その動機づけとして講義依頼を受け、2021年はオンラインでの実施、2022年には対面で実施しました。
これまで小学・中学生を対象とした「職場体験」を受け入れたことはありましたが、高校生の受入はありませんでした。2022年度より、本学との提携校をはじめとする高校からのインターンシップを受け入れています。職員も図書館や教育に興味のある生徒に対し、業務体験のほか企画検討をするなど、だた体験するだけではなく主体的に行動する時間になるように内容を検討しました。
2022年度は館長の「本の豊かな世界へ飛び出そう―図書館とメディアにつきあうためのヒント―」というテーマでの講義のあと、職員による本の探し方のガイダンスをおこないました。ガイダンス後は図書館内で班ごとのワークショップを行いました。
外部機関との取り組み
2020年度は全国的に大学がオンライン授業を行うなか、本学も同じく感染予防のためのオンライン授業の体制を取りました。2021年度は対面とオンライン併用のハイブリッド授業となりました。しかし、学生の様々な体験の機会が制限される状況は続きました。 なかなか大学まで足を運ぶ学生も少ない中、大正大学附属図書館では、このコロナ禍も大学図書館のあり方を変える一つのチャンスと捉え、新しい学びの機会を提供し、新たな発想で学修支援を実施させました。
にぎやかな図書館祭(フェス)
豊島区政90周年を記念して、豊島区立図書館と大正大学附属図書館の共同企画 「にぎやかな図書館祭(フェス)」を11月3日~5日の3日間開催しました。当日は好天にも恵まれ、多くの、また幅広い年齢層の方にお越しいただきました。この3年間コロナ禍で実現していなかった、地域の方々との交流の場となりました。館内では、主に4つのイベントをおこないました。
おはなし会
豊島区立図書館の司書が対象者別に読み聞かせを行いました。
図書館見学ツアー
30分間で館内を案内しました。児童向けには図書館探検イベントを企画し、館内は多くの子ども達で賑わいました。
【ワークショップ】ブックカバー作り
学生と子ども達で、紙袋や包装紙を再利用したブックカバーを作りました。
【座談会】にぎやかな図書館フォーラム
最終日には、今回の目玉イベントとして座談会「にぎやかな図書館フォーラム」を対面とオンラインを併用して開催しました。大学図書館・学校図書館・公共図書館・出版社と立場の異なる登壇者が、それぞれの課題や取り組みを紹介、意見交換する貴重な場となりました。会場からは質問も多く出て、今回のような座談会またテーマ「本を通じて“人”がつながる」に、多く関心が寄せられていることが感じられました。
開催日:2022年11月5日(土)14:00~16:00
会 場:8号館4階 礼拝ホール/オンライン同時配信
登壇者:
- ・公益社団法人全国学校図書館協議会・理事長 設楽 敬一 氏
- ・株式会社河出書房新社・常務取締役、YA出版会・相談役 岡垣 重男 氏
- ・豊島区立中央図書館・館長 倉本 彩子 氏
- ・大正大学附属図書館・館長/人間学部教育人間学科・教授 稲井 達也
水と緑と詩のまち前橋文学館との同時期イベント「萩原朔太郎大全2022」への参加 「萩原朔太郎~周辺の人々を通して~」
10月3日(月)から12月23日(金)の期間、「萩原朔太郎~周囲の人々を通して~」と題して、朔太郎とゆかりのある人物に焦点を当てた企画展を開催しました。
11月16日(水)には、ゲストに萩原朔太郎のご令孫である萩原朔美氏、詩人の吉増剛造氏のお二人をお迎えし、特別イベントを開催しました。当日の様子をご紹介します!
本学学長 髙橋秀裕の開会のご挨拶でスタートしました。
詩人の吉増剛造氏にテーマ『天ノ河原』でご講演をいただきました。萩原朔太郎の詩のお話のほか、詩『古代天文台』を朗読いただきました。来場者からも多くの質問が寄せられ、回答いただきました。
吉増剛造氏による講演の後は、萩原朔美氏×榎本了壱×稲井達也による鼎談(ていだん)を開催しました。テーマは『詩人の言葉、詩人の人生』です。
本学図書館長の稲井達也による進行のもと、萩原朔美氏から今回の「萩原朔太郎大全2022」開催の経緯や思いについて、また本学表現学部長の榎本了壱からは萩原朔美氏との「縁」についてお話いただきました。鼎談が進むにつれ、朔太郎の詩について、また現代における朔太郎の作品の捉え方など、朔太郎とその作品を深くさぐる話が展開されました。
鼎談と質疑応答の後、萩原朔美氏による詩の朗読が行われました。朗読をいただいた詩は萩原朔太郎の詩、『天景』及び『猫』です。萩原朔美氏が朗読する詩は文字を読むだけでなく、聞いている方の頭の中に自然に映像が思い浮かぶような素敵な朗読でした。
この特別イベントは予定していた定員を上回る数のお申込をいただき、会場は多くの方でに賑わいました。