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綜合仏教研究所

【開催御礼】平成26年度 特別講座「中世東大寺の再建と教学興隆」(永村眞先生)について

総合仏教研究所では、日本女子大学教授・神奈川県立金沢文庫文庫長 永村眞先生を特別講師としてお招きし、標記の講座を、平成26年5月~7月にかけて全5回にわたり、開催いたしました。


 

永村先生は、歴史学の視点から、特に中世東大寺に関する多くの優れた研究を発表されています。
歴史学が専門の先生ではありますが、その優れた研究成果は仏教学を始めとする各研究分野において大きな影響を与えています。
本講座においても、仏教学を専門とする所員だけでなく、大正大学仏教学科の教員や学生も受講するなど、貴重な講義を聞きに毎回多くの受講生が参加しました。

 

 

ご講義は、平安時代末期、平家の焼き討ちによって焼失した東大寺の復興を、教学面から考察する内容が中心となりました。
東大寺大勧進職俊乗房重源を中心とした東大寺の再建。それに伴う教学の復興。東大寺の学問の中心であった華厳宗や三論宗と、それを学ぶ僧侶たちの動向。
そして、東大寺に大きな影響をもたらした真言密教。
さらに遁世僧と呼ばれる僧侶の存在と果たした役割と、彼らが活躍した寺院などについて。
様々な資料と先生の豊富な知識による講義が展開されました。

 

 

歴史学や仏教学といった学問の枠を超えた先生のご講義は、まさに綜合仏教研究所ならではの講義であったといえます。
また、外部からの参加者も、例年以上に多く見られました。
先生には、質疑にも丁寧にご対応いただき、参加者らが良い刺激をいただけた講義となりました。

 

 

お忙しい中、ご講義をして下さった永村 眞先生に厚く御礼を申し上げ、ご報告にかえさせていただきます。
なお、秋学期 特別講座は、落合俊典先生「仏教テキストの変遷をめぐって」を引き続き、開催する予定です。
多くの方々のご参加をお待ちしております。

 

 

 

綜合仏教研究所事務局

 

 

永村眞先生 ご講義の様子

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