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綜合仏教研究所

【ご案内】公開講座「後期インド密教経典の制作に関する一考察 ―『サンプタティラカ』とその素材となったテキスト―」開催について

本研究所では、オックスフォード大学 オールソウルズカレッジ 研究員であるピーター・サント(Peter Szanto)先生を講師にお迎えし、ご講演いただきます。

予約不要および無料でどなたでも聴講できますので、ふるってご参加ください。


皆様のご参加をお待ちしております。

 


       記

 

■日時 

  平成27年2月23日(月) 15:00~16:30

 


■場所 

 綜合仏教研究所研究室1(3号館4階)


■講題 

 後期インド密教経典の制作に関する一考察
 ―『サンプタティラカ』とその素材となったテキスト―

 

■講師

 ピーター・サント講師
 (オックスフォード大学 オールソウルズカレッジ 研究員)

 


■講義概要

 講演者は2、3年前「『サンプタ』の校訂テキストに備えて」と題する論文を発表し、最も重要なヨーギニータントラの1つである『サンプトードゥバヴァ』(およそ10世紀終わり〜11世紀はじめ)が、それまで知られていた以上に、ほぼ全体にわたってそれ以前の経典や註釈文献を編集したものであることを示した。
 本講演においては、その内容を簡単に紹介した後に,同様の考察を『サンプトードゥバヴァ』の釈タントラである『サンプタティラカ』にも広げてみたい。
 『サンプトードゥバヴァ』から程なくして書かれたと考えられるこのテキストは、より広範に、経典ではなく、註釈文献をその素材として使用している。
 講演者はこれらの素材となったテキスト(可能性があるものとしてアーナンダガルバの失われた註釈文献、そして確実に、有名な『中辺分別論』『同註』、「第二の」シャーンタラクシタの『タットヴァシッディ』、著者不明の『プラカラナールタニルナヤ』、シャークヤミトラ著『サマーヨーガ註』などのテキスト)を同定し、それらがたいした注意も払われずに寄せ集められたことを示し、最後に“密教経典は「成就者タイプ」の下位文化により制作され、宗教的組織あるいは僧院の下位文化により註釈が行われた”という見解に関して批判的な考察を行いたい。

 


【問い合わせ先】

大正大学綜合仏教研究所事務局 03-3918-7311(代表)
 

 

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