綜合仏教研究所

【開催御礼】公開講座「アバヤーカラグプタが説く『最高の才能をもった師による最高の才能をもった弟子の灌頂』」について

綜合仏教研究所では、10月16日(金)にハルナガ・アイザクソン先生（ハンブルグ大学 教授）をお迎えし、標記の講座を開催いたしました。

本講座では、11世紀から12世紀にかけて活躍した学僧・アバヤーカラグプタの著作である『アヴァヤパッダティ』と『ヴァジュラーヴァリー』を具体例として、灌頂儀礼における師および弟子の機根に言及する記述をご紹介いただきました。このような灌頂儀礼に師および弟子の機根を求める記述は、他の仏教文献の中で確認されておらず、特異な事例といえます。 　
アイザクソン先生は、具体的事例を通じて、仏教タントラとシヴァ教の影響関係を解説し、タントラ文献の成立を再考する必要性を示してくださいました。

ハルナガ・アイザクソン先生をはじめ、ご来場いただいた皆様に厚く御礼申し上げ、ご報告にかえさせていただきます。

綜合仏教研究所事務局

アイザクソン先生ご講義の様子

研究所にとって大変に貴重な機会となりました