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綜合仏教研究所
【開催御礼】特別講座「山岳信仰の歴史と民俗を探る」
綜合仏教研究所では、慶應義塾大学名誉教授の鈴木正崇先生を講師にお迎えし、全7回の特別講座を開催いたしました。
以下、講座内容の概要です。
※講義レジュメから引用しております。
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第1回「山岳信仰への視座」:山岳信仰の基盤、聖域観の変遷、山岳信仰と仏教、開山伝承、神と仏、修験道
第2回「出羽三山―死と再生の山」:東北の仏教と山岳信仰、出羽三山、開山伝承、八方七口、羽黒山、月山、湯殿山、三山詣、秋峯、即身仏、冬峯、現代の動き
第3回「恐山と東北の霊山―死者の魂の行方」:恐山、恐山の概観、縁起から歴史へ、恐山詣り、霊場の現在、イタコから「イタコ」へ、東北の霊山とその周辺、津軽、村山、山寺、庄内、松島、ハヤマ
第4回「富士山―日本人の心のふるさと」:富士山への視点、ナショナリズムと富士山、表象としての富士山、登拝道、古代の富士山、噴火の歴史、古代から中世へ、富士山の縁起、村山修験、修行(禅定)から登拝へ、角行、村上光清、食行身禄、富士講と富士塚、富士塚と御師、小谷三志と女人禁制、富士講から教派神道へ、富士信仰の行方
第5回「吉野と大峰―修験道の根本道場」:水分の吉野、神話から歴史へ、神仙思想の高揚、山居と服餌、山林修行、山頂登拝、役行者伝承、役行者伝承の展開、聖宝と大峯山、吉野山と大峯山、修験道の本尊・蔵王権現、御嶽詣から熊野詣へ、増誉と熊野、熊野信仰の隆盛、修験道の創始、修験教団(本山派・当山派)の成立へ、修験道の展開、明治以後の修験
第6回「木曽御嶽山―登拝講と神がかり」:木曽御嶽山の現代、山の神々と水の恵み、遥拝から登拝へ、登拝の特徴、御嶽の名称の由来、里宮の祭神、重潔斎、覚明の中興開山、普寛の登場、御嶽講の展開、幕末から明治へ、神仏分離以後の御嶽教の展開、外国人と木曽御嶽山、近代の御嶽講―品川三笠山講、御嶽講の現在、普寛霊場と岩崎御嶽山、変化の行方
第7回「英彦山―西国での修験道の展開」:英彦山の位置付け、開山伝承①―『彦山流記』、開山伝承②―『鎮西彦山縁起』、中世における勢力の広がり、峯入り、即傳による修行の体系化、近世の彦山、松会、神仏分離以後、新たな展開
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貴重なご講義を賜りました鈴木先生とご来場いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。
綜合仏教研究所では、今後も研究の第一線で活躍されている先生方を講師としてお招きする予定です。
予約不要・参加費無料ですので、皆様ぜひ、ふるってご参加ください。
綜合仏教研究所事務局