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会長挨拶

鴨台会/会長挨拶

大正大学は現在、九十周年の節目を越えて開学百年を目指した歩みを堅実に、着実に進めている。そして大正大学鴨台会は、同窓会員約三万七千人のさまざまな思いを広く集めて、すでに長い伝統を築き上げ、また新しい企画発信を積極的に心がけて一歩一歩の活動を続けている。

その鴨台会の活動の主たる目的は会員相互の温かい交流による親睦であるが、それはまた母校大正大学へ寄せる熱き思いを深め、より強い太い絆を確かめ合っていくものである。年老いた同窓生ははるかに過ぎ去った青春時代のなつかしさを遠く思い起こしてほしい、中堅壮年の方々は現在の活動活躍の場に学生時代の心をよく生かしてほしい、若い世代は大学での学びに誇りをもって社会生活を進めてほしい――、このことを鴨台会は心から望み、いつも願い合っているのである。

そこでそうした大正大学への思い、すなわち母校愛を卒業生の皆様にも改めて確認していただき、愛校精神のさらなる涵養を大きく広く呼びかけたい。すでに本学の教育の現場においても自校教育を真剣に取り組み、愛校心の育成、建学の精神を踏まえた大正大学の伝統の学風の醸成に努めているところである。鴨台会会員の皆様が母校愛を発揮発揚されて、若い学生諸君の愛校心を温かく育てはぐくんでほしいのである。

ところで大正大学は、地域と共に歩む大学を志向して、地域連携・社会貢献を教育活動の中心に据えて、学生諸君の主体的な学修が展開できるように教職員一丸となって懸命に努力している。学生諸君が地域の人びとと共に語り合い、共に思い合い、心を分かち合う中で、社会人としての生き方、暮らし方をよく学んでほしい。そして人間としての正しい、しっかりとした人柄力を身につけてほしい。そこに地域の中に生かされる大正大学のよりよきありようがおのずから生まれてくることであろう。そうした学生諸君の成長を、卒業生としての鴨台会会員の皆様が温かくやさしく見守ってほしいのである。

このように、もろもろのことに思いをいたし尽くして、ここに私も改めて大正大学への愛校精神をおだやかに育てはぐくみ、母校愛への熱き思いを我が胸いっぱいにあふれさせて行きたいと思う。

さてこのほど、敬慕の思いを深く寄せさせていただく里見達人先生のあとを承けて、伝統の鴨台会の会長を継承することになったが、私自身としてはまことにおこがましく恥ずかしいかぎりである。しかし、身を引き締める思いを強くして、誠心誠意一生懸命に務めさせていただき、さらなる輝かしい鴨台会の進展のために、新しい令和の時代をともどもに歩み合って行きたいと心から願っている。

会長 勝崎 裕彦

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