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「学び」と「実践」を通じた人材育成

仏教学コース

仏教フィールドワークD(中国北京研修)の報告 1

 いよいよ秋学期が始まりましたね。

仏教学科では、学期の始まる少し前の9月11日より2泊3日の行程で、

仏教フィールドワークD(海外研修)が開講され、中国北京に行ってまいりました。

 

 学部8名(1年生2名、2年生1名、3年生4名、4年生1名)、大学院3名が集まりました。

 

引率は野口圭也教授、大塚伸夫教授、牛黎涛講師、池田そのみ助手です。

いざ中国の首都北京へ!!!

北京は、ご存知の通り、清朝(1644~1912)の都となったところです。

学生たちは、野口先生の事前授業で色々と学んで準備万端のはず。

それでは、北京研修の様子をご覧ください。

 

★第1日目★

9月11日、午前8時のフライトでしたので、6時半には羽田空港に集合。

眠い目をこすりながらも遅刻者はなく、順調に研修のスタートが切られました。

学部生のほとんどは初めての中国ということで、不安と期待でいっぱいの旅立ちです。

現地時間11時30分に北京空港に到着。(時差は1時間)

現代の中国の発展は著しく、空港も広く、外に出ると大きなビルが立ち並んでおります。

 中国に上陸して最初にしたのは、やはり腹ごしらえでした。

世界三大料理の一つに数えられる中華料理、牛先生のチョイスで美味しいものばかり、皆のテンションが一気に盛り上がりました。

 その勢いに乗って、最初の研修地の雍和宮(ようわきゅう)を拝観しました。

雍和宮は、北京では最大のチベット仏教寺院です。

元は雍正帝(1722~1735)の皇子時代の1694年に居館として建築されたものです。

雍正帝の王府としてつかわれていましたが、後に乾隆帝(1735~1796)が、この地を寺に寄進をして寺院となりました。

漢・チベット・満州・モンゴルの各民族の文化が混ざり合った独特な雰囲気が漂います。

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 ◆額も4つの言葉で表記されています◆

広い敷地の隅々まで見学しました。

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 続いては、天安門広場に足をむけました。

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 ★第2日目★

さてこの日は、世界文化遺産にも指定されている故宮を見学です。

この故宮は、一般に公開しているところはほんの僅かです。

大正大学仏教学科ということで、故宮博物院の院長さんの許可を得て、一般公開していないところを、特別に見学させて頂くことができました。これは本当に凄いことなのです。とくにチベット仏教関連のところを見せて頂きました。仏像・タンカ・法具はチベット仏教の特徴が表され、日本国内では見ることのできないものです。研究員の方がご案内してくださいました。この研究員の張さんは、日本留学時に野口先生の授業を聴講したことがあるというではないですか。偶然の再会を喜びました。

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◆最前列向かって右端の女性が張さんです◆

また、太和殿・中和殿を見学、混雑でもみくちゃになりながらも、映画「ラストエンペラー」をみたことのある人は、あの玉座をみて感慨に耽りました。

午後には、中国佛教協会(廣済寺内)を訪ねました。

まずは、本堂でお勤めをさせて頂きます。

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双方から通訳を通しての正式な会見となりました。

佛教協会の副会長さんから、歓迎の言葉と協会の説明をいただき、野口先生が大正大学の沿革や活動を説明され、書籍やお土産の交換が行われました。

畏まったお席で学生さんたちも緊張していました。

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続いては、法源寺内にある中国仏学院を訪問しました。

こちらでも本堂でのお勤めをし、仏学院の副院長をはじめとする方々からご挨拶を頂きました。

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野口先生の著書、綜合仏教研究所所長でもある大塚先生の著書、研究所年報などを進呈し、今後も親しく交流することを約束致しました。

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★第3日目★

とうとう最終日となりました。

首都博物館の研修です。ここでは、黄館長のご厚意で、学芸員の方からのご説明を頂くことができました。

ここは、北京オリンピックのときにつくられた博物館で、1日では到底見ることのできない近代的な建物です。

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時間の関係で、民俗関係、陶磁器、仏像の展示を早足で見て廻りました。

民俗のブースでは、中国人の行事や風習、習慣を分かりやすく展示されています。

陶磁器も景徳鎮をはじめとする貴重なものや珍品が展示されています。

仏像のブースでは、唐代、明代などの古い仏像も展示され、中国の仏教文化の奥深さが分かりました。

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最後の食事は、皆が楽しみにしていた北京烤鴨(北京ダック)です。

中国大陸の大きさを実感し、心を残しつつの帰国となりました。

 今回の研修を振り返っての感想を聞きますと、北京ダックや食事が美味しかったという話が多かった気がしますが、再び訪れてみたいと言った学生も多かったです。

その時には、もっと勉強をしてからこないと勿体ないと思うといった学生さんもいました。

古代より日本から多くの留学僧を受け入れ、仏教の精神や文化を日本にもたらしたのは中国です。

その優れた文化を大いに取り入れ、われわれの先祖は日本特有の文化につくりあげてきました。

そう考えますと、中国の歴史・文化をより深く学びぶことが、日本の仏教や文化をより深く理解することにつながるのではないでしょうか。

そして今回は、日中交流も大きな目的でした。

中国政府・中国大使館のご配慮を頂き、故宮博物院の研究所の皆様、佛教協会、佛学院の諸先生方と出会い、歓迎頂き、有意義な時間を過ごすことができました。有難うございました。

両国間についての報道が紙面や画面から消えることがない昨今ですが、仏教を学ぶ我々の心の中には垣根をつくらないようにしたいものです。

                       仏教学科助手 池田そのみ

 

引き続き、「報告2」をご覧ください。

今回の研修で、私たちが見た中国を写真でご紹介させていただきます。

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