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国際教養コース

能楽奉納、演目『善界(ぜかい)』鑑賞

平成29年度のプロジェクト実習C(京都研修)の事前学習の一環として、東京・青山の浄土宗梅窓院様での開山忌・能楽奉納に参加させていただきました。

能楽奉納では、京都研修の講師で大正大学客員教授の橋本忠樹先生がご出演された演目『善界(ぜかい)』が開演されました。

あらすじは、中国の天狗の首領、善界坊(ぜかいぼう)が仲間を引き連れ、日本の仏法を妨げようとやって来ます。善界坊はまず愛宕山の天狗・太郎坊を訪ね、愛宕山の向かいに見える比叡山を狙うことにします。都では天狗たちが悪さをし、祈祷の命を受けた比叡山の僧が下山すると善界坊が現れ、僧を魔道に引き込もうと襲い掛かります。僧が祈ると、不動明王が十二天と共に現れます。さらに神社の神々も現れ善界坊に襲い掛かります。あまりの仏力・神力の凄さに翻弄され流石の善界坊も力を失い、もう決して日本に来ないと誓って中国へと逃げ帰るのでした。

演目は半能で、後半部分の比叡山の僧が祈祷の為に下山するところからはじまりました。



梅窓院様のステージを能の舞台に見立て、素晴らしい演技をご披露くださいました橋本先生と出演者の皆様。天狗の面は大変に迫力のあるもので、またその面を着けながら首の角度を少し変えるだけで、表現豊かに演出をされていました。

橋本先生、ならびに出演者の方の所作は、昨年9月の京都研修でお話いただきました通り、複雑で繊細なものでした。そしてその身のこなしを開演中に休まず続けられるのは、やはり日頃の訓練の賜物だと感じました。

「百聞は一見にしかず」、大変貴重な機会をいただき有難うございました!


文責:野村島 弘美

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