学部・大学院FACULTY TAISHO
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クリエイティブライティングコース
南三陸町表現学部プロジェクトの報告(4)
昨年に続き、今年の南三陸町表現学部プロジェクトも地域住民の方に大変喜んでいただき、区域の小学生の半分以上がイベントに足を運んでくれました。学生が中心となって入谷地区の皆さんに喜んでいただくためのものを数々用意しましたが、会場を飾る2つのオクトパス君を阿部入谷公民館館長の協力で設置できることになりました。
今回の八幡神社境内でのイベントでは、2つのオクトパス君が披露されました。
1つは、「オクトパス神輿」。グラスファイバーの美しく赤く光り輝くオクトパスです。もう1つは、イベント当日、西蔭先生が入った「着ぐるみオクトパス」。これは、子どもたちに大好評でした。通常は工房で活躍しているのですが、イベントにお借りしました。
オクトパス神輿の台座は木製で、紙ヤスリで隅々まで削った上で2度の黒塗りをして渋い光を出しました。この作業を、私たちプロジェクトチームが2日間で行ないました。
1日目の午前中から長谷川翔一さん、滝沢学さん(ともに表現文化学科2年)、大島先生がヤスリ磨きに入り、10時頃から蘭有沙さん(同3年)と森も磨きに合流。全身木の粉まみれと格闘しながらも台座の台の部分から脚まで研磨。丸柱はコーティングを剥ぎ取るのに苦労しつつ、午後から塗料に入ります。
2日目。イベント準備の関係で、蘭さんに代わり西蔭先生が加入。光沢を出すための2度塗り3度塗りを行ないます。2日間とも敵は木材粉でもペンキでもなく、灼熱の太陽。9月とは思えない暑さの中、しかも直射日光の炎天下で作業を敢行。ねぷたの体験が役立っていると皆で実感。長谷川・滝沢両名も細部にまでこだわりの職人技を披露してくれました。学生と教員とが一体となって完成にこぎつけたオクトパス神輿です。
グラスファイバー製のオクトパス君をみんなで抱え、台座に固定。完成を喜びます。が、次なる問題が……。神輿が大きすぎて軽トラックに乗りません。
イベントでは境内の中心に鎮座し、イベント終了間際には、小嶋先生を先頭に、有志によるオクトパス神輿を担ぎ、境内を2週しました。大きな歓声が境内に、囲む森林に響きわたったのは言うまでありません。
翌日は坂を下り、農協の倉庫に収納。オクトパス神輿は、翌週末のお祭りに再び登場する予定とのことでした。
(森 晴彦 記)