学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

文化財・考古学コース

講義紹介 考古学実習B「土器の修復」

 

モノを修復する

 

 普段の暮らしのなかで、モノが壊れてしまったとき皆さんはどう対処されていますか?

 

「大事なプリントを破いてしまった」「よく使っているマグカップの取手がとれてしまった」「お気に入りのおもちゃ/ぬいぐるみが壊れてしまった」などなど……まずはその素材に合わせて元に戻そうとする方が大半だと思います。発掘された出土品もその多くが壊れて見つかります。

そこで“修”理し、“復”元する。考古学研究において大切な作業となってきます。

 

 考古学実習は、1年生で基礎を学んだあと、2年生で学びます。五感を使って学ぶ場面が増えていきます。大正大学は春に考古学実習Aを開講していますが、秋の考古学実習Bでは出土遺物に関する技能の習得がテーマです。


   

      (実際の修復写真で説明)            (先生の実演に集中する学生達)

 

 

講義と実践

 作業の前には道具と手順の知識から入ります。使う材料の種類や得られるメリット、その他気をつけなくてはいけないポイントを、実際に起こった事例から解説を受けました。


    

      (粘土での型取り)           (石膏をのせていく)

 

いよいよ実践です。まずは先生が11つの行程を丁寧に実演し、それを手本として各自が選んだ器の修復を手懸けます。欠損部の形に合わせて粘土を土台にし、そこを石膏で埋めます。

石膏の分量を量り水で溶き、指先に集中して石膏を少しずつのせていきます。

欠けの大きさや器の形もさまざまなので、11人が取り組む条件も異なり、お互いが苦戦しつつも、声を掛け合い協力し合って取り組んでいました。

 
   

               (石膏で修復した器)

 

 

学生の感想

「自分で作ったパーツなのにどの場所かわからなくなる。でも、接合できたときは楽しかった」

「水と石膏の粉の分量を見極めるのが大変で難しい」

「はじめてで上手にできないのが悔しい」

「石膏の固まる早さと硬さに驚いた」

「パレットを使うのが楽しかった」

 

難しさの中に自分なりの工夫を見いだし向上心にあふれたコメントがありました。

 

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