学部・大学院FACULTY TAISHO
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国際文化コース
身近な問題から文化研究へ
「身近な話をしよう」――サンデル教授(ハーヴァード大学)の「白熱授業」が日本でも話題になっています。
この問題の立て方はカルチュラルスタディーズにも共通しています。
政治哲学が問題にするのが「正義」であるならば、文化研究にとっての重要な問題は「モラル」です。
文化はコミュニティのなかにあるもの、コミュニティがどのような道徳規範をもっているかによって文化のあり方も変化します。
「正義」からの逸脱の許容範囲も、「モラル」の意識によって変わります。たとえば海賊、『ワンピース』も、『パイレーツ・オブ・カリビアン』も、現実には許されない犯罪行為が英雄的に描かれます。エンターテイメントがいつも「政治的な正義」であるわけではありません。
否応なく私たちは文化からの影響を受け、また同時に文化を形成しています。、つねに私たち自身が文化の当事者です。
身近な問題から問いをたて、どのように文化研究を展開するのか、9月26日のオープンキャンパスではカルチュラルスタディーズの方法を説明したいと思っています。コース別セミナーは午前(10:00~)と午後(1:00~)です。それぞれ「身近な文化の問題」を取り上げ、みなさんといっしょに考えるプログラムを用意しています。ご来場をお待ちしています。
もうすぐ新学期という受験生の方も多いことと思います。残暑のなかですが、勉学も学校行事も、そして志望校選びも、全力でがんばってください。