学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

国際文化コース

4月のカルチュラルスタディーズコース

年度の始まりが4月の日本では、どこでもそうだと思いますが、大学の4月も、わくわくとしたあわただしさのうちに、一息つく間もなく過ぎていきます。新しい学年を迎えたカルチュラルスタディーズコースの様子をお伝えしようと思いつつ、もう5月、ゴールデンウェークも明けてしまいました。春3.jpgのサムネイル画像

●1年生たち

4月は入学式ではじまり、新入生ガイダンスでは緊張していた1年生たちも一か月を大学で過ごすと、すっかり大正大学にも、カルチュラルスタディーズコースにもなじんできた様子です。授業のない時間にはコースの閲覧室にきて、楽しそうにおしゃべりをしたり、食事をしたり、おやつを食べたり。連休明けには毎週の課題もたっぷり出るようになりますから、きっと閲覧室にあるパソコンで課題に懸命に取り組む姿も見られるようになることでしょう。

 

・2年生たち

1年生の入学を迎えて、何よりも変化が著しいのは、2年生の先輩ぶりです。カルチュラルスタディーズコースの中心的な取り組みであるシンポジウムの開催と論文集『私たちのカルスタ』の編集を2年生が担います。企画委員を中心に今年度の活動が始まっています。1年生にも活動内容を説明し、いっしょに協力しあえる体制を作りました。

 

・3年生たち

学生生活の後半に入りました。あらゆることに挑戦し、学生生活を充実させたいという意識が伝わってきます。3年生になると専門ゼミが勉強の中心になるので、1,2年生のときのように、同じ学年の仲間がいつもいっしょというわけにはいきません。学年のつながりも大切にしたい、カルチュラルスタディーズコースで学んできたことを整理したい、就職活動や大学進学などの進路も射程に入れてキャリアデザインを具体的に始めたい、それをすべて実現することを目標に、3年前から3年生全体ゼミを開いています。自主的で積極的な点はこの学年の特性ですが、学生からの提案で、ディベートをしました。真剣勝負さながらの気迫でした。どんどん相手チームを追い詰めていく論理の構築力、弁論力に脱帽ですが、何よりもこのように「ことばと論理」のゲームを楽しむことのできる仲間力を讃えたい。本当の仲間でなければ、この「攻撃」はできません。仲間.jpgのサムネイル画像

 

・4年生たち

卒業論文と進路の決定、そしてこれ以上ないほど充実した楽しい大学生活最終学年にすること、この目標を掲げて4年生の1年が始まりました。卒業論文の論題も出そろいました。自分の選んだテーマにそって、じっくりと研究を進めていきます。進学希望者は、卒業論文のその先に、いっそう発展的な研究テーマを見つけなければなりません。大学院の入試は早いところでは8月に実施されますので、自分の研究の可能性を明確にしていくことが急がれます。就職活動も本格的に始まりました。カルチュラルスタディーズコースの去年の先輩たちがすばらしい就職実績を残してくれたおかげか、今年の4年生は、みんな本当に楽しそうに就職活動をしています。就職活動をとおして、新しい自分の力を発見し、大学の外で評価してもらえることを喜び、生き生きとした表情の4年生たちです。

 

・カルスタ漫画・アニメ・ゲーム研究会「トワイライト」

本年度の活動が始まりました。中心メンバーも代替わり、新2年生が引き継ぎました。最初に取り組んでいるのは『ウルトラマン』、1990年代後半に生まれた学生たちには、むしろ新鮮な映像です。インターネットなど、情報へのアクセスがとても簡単になった時代の文化を吸収してきた世代ですから、効率よく知識を集め、映像を見ながら熱く議論を交わしています。議論の内容は、また、学生から報告してもらおうと思います。

 

西巣鴨プロジェクト「Sugamo of Signs」

ロラン・バルトのEmpire of Signsにならって、西巣鴨から巣鴨にかけて、地域のSignを分析してみよう、という取り組みを昨年から始めています。毎週ランチ・ミーティグを開いて、議論を重ねています。春休みには巣鴨にフィールド・ワークにも行きました。自分たちの観察を分析するための道具、つまり理論を確実にものにしたいという意欲が取り組みに参加している学生たちに生まれました。いまは記号論を振り返って学習しています。1年生のときには、なんてむずかしい、と思った理論の構造が、もう一度たどりなおしてみると明確に見えてくる・・・勉強のおもしろさを味わっています。

 

それぞれに目標と計画をもって、カルチュラルスタディーズコースの学生たちの新しい1年が始まっています。その取り組みの進展を、またご報告します。花1.jpgのサムネール画像

 

一つ、とても悲しいお知らせがあります。カルチュラルスタディーズコースの大切な柱であったシャウマン先生が、4月末に急逝されました。突然のことに、ファカルティも学生も、とてもとまどい、悲しみにくれました。シャウマン先生のご恩に報いる方法があるとすれば、教えていただいたことを本当の自分の力とし、その上にさらなる学びを継続することだと、たがいに励まし合っています。みんなで力を合わせて、さらに意欲的に勉学に勤しみ、議論をし、刺激しあいたいと思います。これまでのお導きに、心から感謝いたします。     合掌

伊藤淑子

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