学部・大学院FACULTY TAISHO
国際文化コース
ビールの国からの便り①
いまドイツに留学中のカルチュラルスタディーズコース3年生、中山さんから便りが届きました。毎日の奮闘ぶりがよくわかります。努力の成果を早くも着実にかたちにしています。- ●●●
こんにちは、カルチュラルスタディーズコースに在籍します、3年生の中山真優子です。私は現在、大正大学の協定留学制度を使用し、ドイツのミュンヘン大学(以降LMU)で、1年間の交換留学を行っています。今回、カルチュラルスタディーズの生徒として、このようなブログを書く機会を頂けて、とても嬉しく思います。今後、留学生活の中で経験したことを、学習面と異文化体験を中心に「ビールの国からの便り」として書いていきたいと思います。
出発前に
先ず、1回目の便りは学びに行かせてもらっている身としては、やはり学習面で感じたことを書いていきたいと思います。その前に、出発前のスペックを書いてみます。
ドイツ語:ドイツ語検定3級、ドイツ語能力A2(欧州認定資格でA1〜C2まであります)
英語:旅行会話程度
特技:柔道2段(ドイツでもクラブに入ろうか迷い中です)
主な持ち物:卒業論文の参考文献数冊と就職活動に必要な参考書2冊
上記をみて解るように、私は語学にも今後待ち受ける課題にも不安を抱えながら飛行機に乗り込みました。また、2015年8月、ドイツに出発する前に私は何人かの知人から、「なんで英語じゃなくドイツ語なの?」と聴かれました。何故でしょうか?実は、具体的な理由を1つに絞ることは、私も出来ません。ただ、1つだけ解ることがあります。
講義の中で感じるドイツ語
ミュンヘンに到着して1ヶ月、語学学校のサマープログラムを経てから、いよいよLMUの講義と夜間の語学学校が始まりました。その全てのクラスで、私は常に冷や汗をかいています。文法が解らない、会話が出来ないではありません。先生がそもそも何を言っているのかを聴くことに先ず必死です。
そんな中でも、なんとか成績を貰うために、私はミュンヘン到着から1週間も経たないうちに、「出来なくて恥ずかしい」という気持ちを捨てました。その代わりに、クラスの誰よりも予習と復習をして、誰よりも一生懸命プレゼンテーションをしようと、目の前のドイツ語だけに向き合いました(現在5日で1本ペンを使い切るため、ペン代が最も高い)。その結果、気がつくと1ヶ月で教科書2冊をやり終え、出発時9月はA2というドイツ語レベルだった私が、10月にはB1と1つ上のクラスに上がっていました。
英語もドイツ語も難しい私が、LMUの講義を聴くことや、ディスカッションをすることは、確かに困難です。大学の講義など、「なんとなくの概要」を家で纏めるだけで1日かかってしまっています。ですが、「なりふり構わず一生懸命になる」といった行為は、ミュンヘンに留学したからこそ出来ている行為だと感じます。
有名大学の留学生のように、「器用に」勉強出来ない私は、「不器用な」勉強の仕方しか出来ません。結果、他の生徒のようにパーティーに参加するなんてことは不可能で、土日も机がお友達の状態です。先日など、LMUの生徒に、「君はまるで雑草みたいだね。抜いても、抜いても生えてきそうだ」と言われてしまいました。しかし、実はこの言葉が、私はとても嬉しかったのです。天才ではない私が、異国の地で生きていくには、雑草のようにしぶとく、ひたすらコツコツと生きるしかないと私自身が、考えていたからです。その様子が、相手にも伝わっていたことはとても嬉しいです。そして、その姿勢でドイツ語に向き合っている中で、毎日感じることがあります。それは、「ドイツ語はどうしても楽しい」ということです。
おわりに
はじめに書いたように、「ドイツ語を選択した」具体的な理由はわかりません。ですが、どんなにクラスで落ちこぼれても、出来ないと痛感しても、ドイツ語は、学んでいて楽しいと思ってしまうから驚きです。大正大学で、シャウマン先生のもとで、ドイツ語を学び、そして入学時の目標であったミュンヘン大学で、さらに生きたドイツ語に向き合えていることが私はとても嬉しい。
カルチュラルスタディーズコースには、個性豊かなメンバーが多く、皆がそれぞれ「これがどうしても好きだ」という何かを持っているように、私は感じます。私の場合は、どうやらドイツ語のようです。だからこそ、1年後胸を張って、「ドイツ語はこんなに楽しいんだ」と皆に言えるように、これからも頑張っていきたいと思います。皆と一緒に授業を受ける日を、楽しみにしています!
中山真優子
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カルチュラルスタディーズコースの学生が、遠いドイツで、一生懸命に勉強していることは、大正大学のキャンパスでがんばっている学生たちにも大きな励みです。また次の便りを楽しみにしています。 ♪伊藤淑子
(写真は中山さん撮影、マリエン広場の市役所(Rathaus)とオクトーバーフェスタ)