学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

国際文化コース

カルスタ漫画・アニメ・ゲーム研究会「トワイライト」の活動報告⑯

トワイライトの活動報告が届きました。

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 こんにちは、今回が初めての報告になります、トワイライトメンバーのMCです。私が今回担当した回では、『Back to the Future(1985)を観ました。

Back to the Future』は2015年で公開から30年経ちましたが、電気自動車としてのデロリアン復活や2作目で登場したホバーボードや靴が製作されるなど、未だその人気は衰えません。理由を考えたところ、それは「変化」なのではないか、という結論に至りました。

 

 まず、マーティの母親・ロレイン。タイムスリップ前の世界(1985年)では「女が男を追いかけるなんてはしたない」(0;15分付近)とマーティの彼女・ジェニファーを批判しています。ですがタイムスリップした先(1955年)の若かりしロレインは、マーティもたじろぐほど恋に積極的な少女です。「恋は盲目」という言葉がありますが、彼女はまさにその通り、タイムスリップ前の世界の彼女とはまるで別人なのです。

 次に、マーティの父親・ジョージの腐れ縁であるビフ。彼はタイムスリップ前の世界でも昔でも、ジョージをからかい、いいように使っています。55年で彼はその姿勢を崩すことはないのですが、85年に戻ってきたときの変わりように目を丸くせざるを得ません。

 そして特筆すべきはやはり、父親のジョージでしょう。ビフと同じく、ジョージも55年から彼のままです。しかしマーティの言葉による影響もあってか、ジョージはロレインを助けるために、今まで逆らうことのできなかったビフへパンチをお見舞いすることに成功します。それが自信に繋がったのか、戻った85年のジョージは自信に満ち溢れ、趣味であったSF小説の執筆を本格的に始め、かのビフを使用人にしています。この作品の主人公はマーティですが、ジョージにも多くスポットが当てられています。そのため、ジョージの変化に心打たれた人も多いのではないだろうか、と感じさせられました。

 

 ここまでキャラクターの「変化」を挙げましたが、『Back to the Future』で描かれる変化はこれだけではないでしょう。時計塔の変化は伏線になり、町の変化は過去が変わったということを明示しています。また、物語のテンポも激しく「変化」していきます。めまぐるしく変わっていく画面の中の光景から、私たちは目が離せません。ある種、王道の冒険譚の性質を持っていると言えるでしょう。以上のような「変化」こそ、この作品の持ち味なのではないでしょうか。

 

 言わずと知れた「名作」である『Back to the Future』ですが、この日のトワイライト参加者の大半は初見でした(私もその一人ですが)。そのため、作品を素直に楽しめたと感じています。今後も作品を楽しみながらトワイライトに参加できればいいなと思います。

 初めての活動報告文のため読みづらい箇所もあったとは思いますが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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アニメーションだけではなく、タイトルは聞いてことがあるのに観たことがない映画もメンバーの関心になっています。今回はBack to the Futureを取り上げて、たくさんの発見をしました。一人でパソコンで映画を観ることも簡単にできる時代ですが、仲間と意見を交換しながら、気づいたことを話し合い、意見を共有することで深まる考察もきっとあるはず。学生たちの自主的な活動が続いています。今週はパートⅡを観ると聞いています。関心のある方はぜひ金曜日午後、2号館6階にいらしてください。4時間目、5時間目の時間帯に活動しています。

                                            ♪伊藤淑子

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