学部・大学院FACULTY TAISHO
人間科学科
社会調査実習 澤口クラス ~インタビューに向けて~
人間科学科の澤口です。8月が近づいてきました。大学は試験・レポートの提出期間で学生たちは忙しくしています。それが終われば学生たちは待望の夏季休業に入ります。
今回は人間科学科の3年次の授業のひとつである「社会調査実習」澤口クラスの取り組みについて紹介します。調査の企画から成果の公表までを1年間で体験的に学習していきます。「社会調査実習」は人間科学科の3年生のうち3人に1人が履修する授業です。
澤口クラスではこの5年間にわたり『食の変革者たちのライフヒストリー』をテーマに、食の世界で日本を代表する方々にインタビューをしてきました。それにより食をとりまく社会背景や制度の変化を理解し、変革に成功をした方々がどのように障壁を乗り越えたのかを明らかにしようと考えています。
学生たちがテーマを選び資料の読み込みをしながら、質問の内容や対象者を決めていきます。そして8,9月の夏期休業中に現地でインタビューを行います。学生たちは夏期休業中とはいえインタビューの準備と取りまとめに励むことになります。
今年は、ラーメンの海外進出、和菓子の伝統と革新、麹を使った飲料・食品の再評価というという3つのテーマに挑んでいます。9人の履修者とともに私も現地に参ります。
昨年度は以下のようなテーマで6人の日本を代表する方々に、貴重なお話をうかがうことができました。
報告書『食の変革者たちのライフヒストリーⅣ』のテーマと対象者
なぜ日本人ハバーテンダーかが世界で勝てるようになったのか 日本バーテンダー協会会長 岸久さん
世界に賞賛される国産ウイスキー専業メーカー 株式会社ベンチャーウイスキー社長 肥土伊知郎さん
都市養蜂による街づくり 銀座ミツバチプロジェクト 高安和夫さん
エディブルフラワーを文化に 加藤花園 加藤京子さん
農家レストランのトップランナーRestaurant Bio-s 松木一浩さん
伝統製法を守る味噌醤油の蔵 ヤマキ醸造グループ代表 木谷富雄さん
どのライフストーリーも日本の社会がかかえる課題とそれを乗り越える方法について物語ってくれます。
調査の成果は6月に400部刊行され、これまでご協力いただいた方々や関係者、卒業生などに配布いたしました(予定よりも大幅に遅れ・・・)。
ご希望の方には無償で差し上げますので、人間科学科までご連絡ください。