学部・大学院FACULTY TAISHO
人間科学科
鴨台祭体験コーナーの紹介
学祭二日目(11月5日(日))11時~14時の人間科学科イベント「音を使った心理測定」のメニューをご紹介します。ぜひゆっくりとご覧いただき、体験コーナーにもご参加ください。見学やチャレンジだけでは物足りない方は、学生たちにウンチク話や解説をリクエストしてください!
1.当ゼミで開発した「笑い声vs.泣き声」超イントロクイズ
「わっはっは(笑)」と「オィオィオィ(泣)」は、音としてはどちらも強弱強弱のパターン。およそ逆の感情ですが、パターンとしては実は似たところがあり、ときには混同されることもあります。さて、とはいっても、相手の声から感情を読み取ることは、重要な心の働きの一つ。たとえ笑い声と泣き声の出だし(イントロ)だけでも、どちらかを当てる自信がある、という方も多いのではないでしょうか? 超イントロクイズに、ぜひ挑戦ください。そもそもどれだけ当たるんだ? その得手不得手が検出できるのでは? という発想で卒業研究を行った学生の研究をもとにしています。
2.絶対音感テスト
みな「素朴な心理学者」といえる私たち人間は、暗黙のうちに「私と同じ感覚を他者も持っているはず」と仮定しがち。ですが、ちょっとした音に関する感覚の中にも、ある人は持っているけど、他の人は全然持っていない、という劇的な個人差が存在します。最たるものの一つが絶対音感です。音を聞いて、ドとかレとか、さらにはミのシャープだとか「一瞬のうちに」わかるという感覚です。まずは、どれくらい絶対音感があるか、ぜひテストに挑戦ください。ときどき、満点近くをたたき出す方がいらっしゃいます。絶対音感は、脳の働きの中ではむしろ言葉の働きに近く、幼少期からの訓練に端を発するものと考えられています。ちなみに私はいつも100点満点のうち10~20点くらい(笑)。定説通り、おじさんになってからいくら練習してもダメみたいです。
3.レコーディング体験
音を使った心理実験でしばしば必要となるのが、刺激となる音を自分たちで録音し、編集すること。実験では、それを刺激として使うわけです。今年の4年生も、学外のスタジオに機材を持ち込んで録音したことがありました。そんなわけで、ちょっとしたレコーディングはお手のものです。音と遊ぶことは、音を使った心理実験には欠かせない技術なのです。遊んでいるうちに新たな発想に結び付くこともあります。学祭では、楽しみながらこの得意芸を体験いただくコーナーを用意しました。ヘッドホンから聞こえてくる曲に合わせて、アドリブのラップでも録音してみませんか?
4.大学院生の国際学会発表ポスター(学祭期間中展示予定)
10月31日のブログ記事にあげたものです。映画を1分ちょっと切り出して、「映像のみ」、「音のみ」、「映像+音」で呈示し、それぞれに対する興味度がどのように変化していくかを、ゲーム用ジョイスティックで計測したユニークな研究です。つい先日(10月24日)、大学院生が実際に国際学会で発表したときのポスターを展示します。上記の体験コーナーや31日のブログ記事とあわせて、ぜひ実物の学会発表ポスターもご覧ください。
(文:荒生)