学部・大学院FACULTY TAISHO
人間科学科
人間科学科の授業紹介:「社会調査実習」・「社会調査演習I・II」
人間科学科には、「社会調査実習」(来年度(2021年度)から「社会調査演習I・II」という名前に変わります)という科目があります。
「社会調査実習」は、社会調査士資格認定科目(社会調査士の資格を取得するためのものとして認定されている科目)のひとつであり、人間科学科ではこの「社会調査実習」を含む社会調査に関わる一連の科目を修得することによって社会調査士の資格を取得することができます。
社会調査士資格認定科目の中でも、「社会調査実習」は、1年間を通して(通年2コマ)、大学の外で学生が中心となって社会学的な調査を実施するという、とても実践的な科目となっています。
人間科学科では、「社会調査法A」や「社会調査法B」といった社会調査の基本的な方法を学ぶ講義科目を修得したうえで「社会調査実習」を履修することになっているため、「社会調査実習」は、それまで講義で学んだことを活かしながら実際の調査を経験するような授業となっています。
特に人間科学科では、「社会調査実習」が、毎年少人数(20人以下)の複数クラス(3〜4クラス)で開講されており、どのクラスも数人の学生がひとつのグループとなってお互いに協力し合いながら調査を実施するような授業となっています。
またその際、「社会調査実習」の各クラスでは、毎年それぞれ異なるテーマで調査が行われており、例えば昨年度(2019年度)と今年度(2020年度)は下記のようなテーマで調査が実施されました。
[2019年度]
荒川クラス 都市空間と自然との関係についての社会学的考察
澤口クラス 食の変革者たちのライフヒストリー
田中クラス 現代日本社会における恋愛・家族・結婚式
[2020年度]
荒川クラス 一人になれる公共空間についての社会学的考察
澤口クラス パンデミック下における飲食店の危機:経営者へのインタビューから
田中クラス 現代日本社会における恋愛・結婚・家族
河合クラス 日常生活のなかでビッグデータ化され、示される自己(self)
特に今年度(2020年度)は、新型コロナウイルス感染症の影響で、現地での調査が難しくなったため、Zoomを用いたオンラインでのインタビュー調査などが実施されました(写真①は、今年度澤口クラスで行われたオンラインインタビューの様子です)。
そして、「社会調査実習」では、毎年各クラスごとに調査報告書を作成することになっているため、1年間を通して、調査の企画から、調査の実施、報告書の執筆までを学生が中心となって進めていきます(写真②は、昨年度(2019年度)の「社会調査実習」で作成された調査報告書です)。
そのため、学生にとって「社会調査実習」は、ほかの講義科目と比べても、比較的負担の大きなものとなっていますが、その分充実した学びが得られるとともに、学生同士の仲が深まるような授業にもなっているのではないかと思います。
来年度(2021年度)から、「社会調査実習」は、「社会調査演習I・II」へと名前が変わるのに合わせて、履修年次が3年次から2年次へと変わるとともに、授業時間も通年2コマから春学期・秋学期1コマずつ(実質通年1コマ)へと変わります。
それによって「社会調査演習I・II」は、比較的早い年次に受講する実践的な科目となるため、学生にとってはこれまで以上に負担の大きなものとなるかもしれませんが、同時にそれは、3年次から始まる専門的なゼミ(「人間科学専門演習」)の前に社会学的な研究方法を実際に経験しながら学ぶことができるという点では、これまで以上に学生にとって有意義な授業となるのではないかと思います。
受験生のみなさんは、ぜひ「社会調査演習I・II」の受講(および社会調査士資格の取得)も含めて、人間科学科への受験をご検討いただきたいと思います。
また、現1・2年生のみなさんは、ちょうどいま来年度に履修を希望する「社会調査実習」/「社会調査演習I・II」のクラスを選んでいるところかと思いますが、ぜひ後々後悔することのないように、よく検討してからクラスを選ぶようにしていただきたいと思います。
(文責:木村)