学部・大学院FACULTY TAISHO
情報文化デザインコース
H26 ワークショップⅤ 制作雑誌の紹介(2)
前回に引き続き、H26 ワークショップⅤで制作された雑誌のご紹介。
Majolieva! マジョリエヴァ
アート情報誌。広告、ファッション、食、体験など、身近なものからアートを楽しめるように紹介している。従来のアート専門誌とは違ったアプローチは、新たな雑誌企画になるかもしれない。上に掲載したページは、本誌のテイストとしては異色だが、写真をメインに読者を引き込む魅力あるページになっている。全部がこのテイストでは飽きられるが、この雑誌の場合にはいいアクセントになった。
Focus フォーカス
映画雑誌。「この夏 この映画がアツい! 2014」という往年の映画雑誌を思わせる真正面な特集に取り組んでいる。学生による課題での雑誌作成という条件下で、映画情報の入手に苦労していた。その中でも地道に映画会社などにアプローチしたことを評価している。一般誌でも多くの制約があり、そこをどうするかが編集者の知恵だ。次はその点を踏まえて、企画に臨んでほしい。
めーぐる メーグル
街ガイド雑誌。この号は「池袋」特集。最近の池袋は女子のサブカルチャースポットとして人気で、本コースの学生が編集する雑誌でよく取り上げられる。そのために他誌と同じような企画になりがちだが、「めーぐる」は「乙女のお鞄スナップ」というページで「痛鞄」を取り上げたのは大発見。こうした新トレンドを発見するのも雑誌企画の醍醐味だ。
虹蜜。 ニジミツ
性的マイノリティ「LGBT」をテーマに編集された一冊。見出しなどを見ると、ちょっと引いてしまう単語が並ぶが、誌面的にはきれいに構成できている。デザイン的には修正してほしい部分多々だが、それなりにまとまったと思う。内容的にはまだまだ掘り下げする必要があり、記事の構成に関して一層の奮起を期待する。
ロミジュリ
街角スナップ系の企画は、毎年制作される雑誌企画には必ずと言っていいほど登場する。その一冊だが、顔の「良い悪い」を掘り下げて企画化しているところは注目している。ただ、テーマがテーマだけに著名人の顔を使わざるをえず、著作権的に苦しい部分があるのは否めない。「メガネ男子」に迫ったページは、その制約を離れてじっくり取り組んでいる。
STAGE ステージ
演劇をテーマにした雑誌。市民劇団、大学劇団を取り上げ、二つの立場から劇団の活動をクローズアップしている。それともうひとつ、「愛される青山劇場」として来年閉館する青山円形劇場の記事を掲載。閉鎖に反対する人々にも取材し、単なるアート系雑誌の枠を超えて、社会的な問題にアプローチしたところを評価する。
以上 出版・編集コース:大島 記