学部・大学院FACULTY TAISHO
宗学コース
文武両道をめざせ!仏教学コース1年山田沙羅さん(空手道部)
6月の空手春季リーグ戦、個人女子で優勝した山田沙羅。仏教学科仏教学コースの1年生だ。
この吉報を学科にもたらしたのは、空手部部長の仏教学科野口圭也教授である。
早速、仏教学コース主任の神達先生よりコースの仲間に伝えられた。
まずは、空手を始めたきっかけや現状などから話をしてもらった。
空手を始めたのは、小学校1年生のとき、父の希望でとのこと。
彼女はすぐに頭角を現し、小・中・高と全国優勝を果たしたそうである。
空手を続けていくうえで彼女の支えとなったのは、ある人への憧れがあったという。それは、2008年世界チャンピオンとなった藤原菜希さんの存在であった。
オリンピック競技の種目に空手があったなら、金メダルがもっとも近かったといわれた人だ。
その藤原さんもわが仏教学コースの卒業生である。
藤原さんのような選手になりたいという一心で、どんなに厳しい練習をも耐えてきた、と瞳を輝かせた。
大正大学での空手と学問のことについて問われると、空手は朝6時45分から9時までの2時間少しの練習になるが、自分にはこのスケジュールが良く合うと思っている。
1年生は、練習が終わると洗濯などの仕事がまっているので、少し忙しい朝の時間のようだ。
学問については、仏教のことは全然分からないが、コースの中に友達ができ、色々と教えてもらっている。
仏教のことも、空手につなげて考えるようにしてみると、理解しやすくなるそうだ。
(仏教学・仏教文化両コースでの合同基礎ゼミナールで巣鴨散策)
空手をやっていてよかったこと、つらかったことはとの問いには、これまでの空手の生活は負けることが少なく、つらいと思ったことは余りないように思う。
大学では、これまでとルールが異なっていて、思うような成績を残していないことに挫折感を持っているといった。
7月に行われた協会全国大会では、3位の成績であったことが、自分自身納得がいかないということだ。
野口先生が「挫折を知らない人間は決して良くはならない。その苦しみを乗り越えていくことが大事なのだ。ポジティブであれ。仏教は心をトレーニングすることに役立つ。自分を磨く努力をしていくことが、勝利に近づく道となろう」とアドバイスをおくる。
夏には合宿、秋からの大会にむけ、彼女の生活は空手一色になりそうだ。
(空手道部部長野口先生・副部長石川先生と、
仏教学コース神達先生と)
5月に行った新入生歓迎会の自己紹介で、「私は文武両道を備えた人になりたい」と、はにかんだ笑顔がとっても印象的だった。
彼女の名前の沙羅は、お釈迦様がご入滅されるときに咲いていた花の名前と同じだ。沙(娑)羅双樹ともいう。偶然ではあろうが、仏教と大変縁が深いように感じる。どうか仏教を大いに学び、心の大きなスポーツウーマンになるよう精進してほしい。
聞き手 仏教学科教授 野口圭也
文 仏教学科助手 池田そのみ