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日本史コース

【近代史ゼミ】大佛次郎記念館を訪れました 2024年5月25日

 歴史基礎ゼミナールⅢ(松本洋幸ゼミ 2年生・3年生)では、横浜の大佛次郎記念館を訪れました。
昭和期の大衆作家として著名な大佛次郎は、1943(昭和18)年11月から翌年1月にかけて、
シンガポール・マレーシア・インドネシアの各地を訪れ、その記録を6冊のノートに残しています。
松本ゼミでは、この「南方ノート」を授業で講読しています。

 

 当日は、まず大佛次郎の生涯について解説を頂きました。学生たちは、ペンネームの由来、若いころの夫人との馴れ初め、
太平洋戦争末期から戦後直後の「敗戦日記」の重要性、七か国語に翻訳された『帰郷』の表紙デザイン、遺作となった
『天皇の世紀』など、初めてお伺いする数々のエピソードに耳を傾けていました。




 続いて、貴重な関連資料を閲覧させて頂きました。普段講読している活字本と違って、オリジナルの「南方ノート」は、
6冊のB5サイズの横書きのノートに、主に鉛筆で几帳面に記されていました。
また随所に見られる精緻なスケッチからは、独特の質感を感じることができました。
 学生たちは、自分たちが授業で読んだ部分に出会って感嘆のため息を漏らしつつ、大佛がどのようにこのノートを
認めたのだろうか、所々に万年筆や赤鉛筆で記載されているのはなぜか、など様々な疑問や感想を語り合いながら、
1時間を過ごしました。このほか、名刺などの付属書類や、大佛が撮影した現地写真なども初めて目にすることができました。



 今回の見学・閲覧を通して、普段講読している「南方ノート」の理解がより深まることになったと思います。
貴重な学びの機会を与えてくださいました、大佛次郎記念館の皆様、本当に有難うございました。
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