学部・大学院FACULTY TAISHO
日本文学科
本コース卒業生 大野瑞葉さんが卒業生を代表して謝辞を述べました
学位授与式において、本コース卒業生である大野瑞葉さんが卒業生を代表して
謝辞を述べました。
ご本人の了解を得て、以下にその全文を掲載します。
なお、卒業生代表謝辞は、学科首席学生が担当することになっており、本学科・
本コースにとってもたいへん喜ばしい快挙です。
謝辞
卒業生を代表して、お礼の言葉を申し上げます。
本日は、私たち卒業生のために、このような盛大なる式典を挙行していただき、
誠にありがとうございます。また、ご祝辞、激励のお言葉を頂戴しました方々を
はじめ、ご多用の中ご臨席を賜りましたご来賓の皆様、ならびに教職員の皆様に、
卒業生一同、心より感謝申し上げます。
入学からの年月を振り返りますと、私たちは沢山の人たちに巡り会い、多くの知
識と経験を得て参りました。先生方に数々のご指導、ご鞭撻を賜り、助手・副手の
方々をはじめとする職員の皆様に支えていただきながら、仲間とともに学び互いを
高めあった日々は、私たちにとって唯一無二の財産となっています。
私は大正大学で、かねてより興味を持っていた『源氏物語』を学び、その素晴ら
しさや奥深さを感じて参りました。また、千年の時を経ても変わらぬ人間の本質を
突いた物語は、読み手に多くの問題を投げかけており、考え抜いた自分なりの答え
は、現在の私の生き方に多大な影響を与えています。そのような作品に出会い、夢
中になって学ぶ環境を与えていただいたこと、そして多くの知識を授けていただい
たことに、この上ない幸せを感じると同時に、言い尽くせない感謝の気持ちでいっ
ぱいです。
私たちは、大正大学における学びの中で培った力を頼りに、刻々と変化して行く
世の中で自らを見失うことなく、社会の一員として向上心を持ち続け、一人ひとり
に課せられた責任を果たしていかなければなりません。しかし、時には壁にぶつか
ったり、立ち止まってしまうこともあるでしょう。そんな時には、大正大学で過ご
し学んだかけがえのない四年間が、再び一歩を踏み出す勇気になるはずです。今こ
こに立っている自分は、四年前、この礼拝堂での入学式の時の自分と比べ、大きく
成長しています。自らに自信を持ち、また自分を支えてくださる周囲の方々への感
謝の気持ちを忘れることなく、一歩一歩歩んで参ります。
最後になりましたが、数々のご支援を賜りました鴨台会の皆様、未熟な私たちを
教え導いてくださいました先生方、実りある学生生活のためにご尽力いただいた職
員の皆様、温かく見守り支えてくださった保護者の皆様、全ての方々に、卒業生一
同、厚く御礼申し上げます。
私たちは、置かれた場所や立場で自らの持てる能力を遺憾なく発揮し、社会の一
隅を照らす人間となれるよう、精進して参ります。
私たちの母校となる大正大学の、ますますのご発展を心より祈念し、謝辞とさせ
ていただきます。
平成三十年三月十五日 卒業生代表 文学部 人文学科 大野 瑞葉