学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

日本文学科

第43、44回「おうだい子ども日本語教室」の開催

2024年10月5日(土)に第43回、10月19日(土)に第44回「おうだい子ども日本語教室」を開催しました。その様子をお届けします。

1枚目の写真は、今回初めて参加した子どもの様子です。平仮名、カタカナの文字の習得の確認や、絵カードを使って簡単な語彙の理解度を確認しています。まず、子どもの日本語の習得状況を見取り、その後の支援につなげていくことが大切になります。


2枚目の写真は、絵カードとタブレットパソコンを使いながら語彙の習得の練習を行っている様子です。絵カードには絵カードの良さもあるのですが、1枚の絵だけで語彙の理解を図ろうとするとすると誤解が生じることもあります。例えば「魚」の意味について、絵カードだけで理解させるのではなく、様々な魚の画像をウェブ上で確認することによって、「魚」の語の意味範疇を確かなものにすることができます。

3枚目、4枚目の写真は、絵を描くことが好きな子どもへの支援の様子です。この子どもは絵を描くことが得意なので、日本語を使いながら絵で表現してもらう支援のやり方が有効です。大学生サポーターは、子どもたちの関心や個性を生かしつつ指導を考えていくことを意識し、毎回、様々な支援の工夫を行っています。

 

5枚目は、まだ日本語でのやり取りが十分ではない子どもの支援の様子です。ほとんど日本語ができない子どもたちとも翻訳アプリを活用しながら、まず「対話」をしていくことを意識しています。


おうだい子ども日本語教室では日本語指導だけをやっているのではありません。子どもたちが大学生のお兄さんお姉さんたちと「話したい!」という気持ちを持ってもらえるように、同じような背景を持つお友だちと出会い教室に来ることが楽しみになるように、子どもたちそれぞれに寄り添った支援を心がけています。
 
10月15日の教室では、久しぶりにある中学生がやってきて、大学生サポーターと恋愛に関する日本語の会話を楽しそうにしている様子が見られました。また、ある小学生の子どもはこの教室で友だちができ、保護者の方のお迎えが来ても続けてやりたがっている様子も見られました。このようにおうだい子ども日本語教室は、単に日本語や教科の勉強をするだけではなく、外国にルーツを持つ子どもたちの居場所としての役割も持っています。

最後に、大学生サポーターのふり返りを紹介します。

「最初は、自分の用意した漢字プリントで学力をチェックしたかったのですが、思ったより彼にとって難しい漢字が多かったようで行き詰ってしまい、後半は易しい果物のカードを使って、「書く」より「触れる」「遊ぶ」アクティビティに変更したところ、積極的に発言してくれるようになり笑顔も増えました」

「一番初めに、食べ物カードを使ってアイスブレイクしたら、緊張もほぐれ、理解してもらえた様子だったので、カードも有効活用していこうと思います。K-POPが好きだということなので、彼女の好きなものを活用して勉強してみようかなと思います」

「算数の文章題が理解できず苦戦していたり、翻訳アプリを使わないと日本語で話せないなど、まだ自分の話したいことに日本語能力が追い付いていない印象でした。しかし、日本語の会話は経験で成長すると思うので、彼と会話する機会を増やして不自由さをなくしていけたらいいと思っています!」
 
 
今後の教室は、11月16日、12月7日、12月21日で、いずれも14時から16時までです。

参加希望やお問合せは、「odaikodomo.taisho◆gmail.com」までお寄せください(◆を@に変えてください)。
  
大正大学文学部日本文学科では、これからも様々なイベントや取り組みを行っていく予定です。日本文学科公式SNSアカウントにおいて、情報発信をしていますので、良かったらフォローや拡散のほど、よろしくお願いします。
 
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