学部・大学院FACULTY TAISHO
公共政策学科
グリーンインフラとしての都市農業
最近、グリーンインフラという言葉をよく耳にします。
グリーンインフラは、国土交通省によって「社会資本整備や土地利用等のハード・ソフトの両面において、自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土・都市・地域づくりを進める取組」と定義されています。国土交通省は2019年7月にグリーンインフラ推進戦略を公表し、今後全国で様々な取り組みが進むものと期待されています。
東京という大都市に立地する大正大学やその周辺の巣鴨・庚申塚地域でも、どのようなグリーンインフラを実現することができるのか、それを実践しながら模索するために2016年1月に大正大学地域構想研究所教授古田尚也先生が中心となり教職員や学生がメンバーの「としまグリーンインフラ研究会」を設立しました。同会では、これまで特に大正大学巣鴨キャンパス内に農園を作り、野菜を生産したり地域の様々な関係者と連携した活動を行ってきました。また、4号館の前庭には、雨水を地下に浸透させるための「雨庭(あめにわ)」も整備しています。
キャンパス内の農園で収穫した農産物たち
キャンパス内の農園では約40種類の野菜を栽培し、季節ごとに様々な収穫があります。また、収穫物の一部は大正大学南門広場で毎月一回開催される「朝市」に出品したり、大正大学の学生が巣鴨の商店街で運営するアンテナショップ「座・ガモール」でも販売したりしています。そのほかにも、大正大学で7月に開催される「鴨台(おうだい)盆踊り」や秋の学園祭「鴨大(おうだい)祭」では、じゃがバターや大学芋として収穫した野菜を活用し、同時に「グリーンインフラ」に関する啓発活動を行っています。また、こうした活動が評価され
トヨタ自動車の環境報告書2019年版でも紹介されました。
毎月の朝市や夏の鴨台盆踊り、秋の鴨台祭にも参加
同会の活動は、ホームページやフェイスブック、インスタグラムでも随時更新されていますし、YouTubeには専用チャンネルが作られて動画がアップされています。大正大学の学生は、こうした様々な機会を通じて、授業外でも自分の好奇心や学びを深めていくことができるのです。