学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

公共政策学科

ご入学おめでとうございますー学びのための「問い」は身近にある

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。また、ご家族の皆様、ご子息、ご息女のご入学を心よりお慶び申し上げます。

 さて、せっかく大学生になったというのに、新型コロナウィルスの影響で、なかなか見通しの立たない状況に、大学での学びはいつ始まるのかと不安を覚える人もいるでしょう。

 大学での学びは、与えられた問いに対して正しい答えを求めるものではありません。自ら問いを立て、答えを出すことが求められます。そして、その「問い」は、教室の中だけで生まれるわけでもありません。

 実は、今、皆さんが体験していることが、皆さんの今後の学びの方向性を決める「問い」につながるかもしれません。

 ご存知の通り、我が国では、新たな感染症の脅威に対して、外出の自粛や特定業種の休業の協力要請によって感染拡大を防ごうとしています。一方、海外では罰則規定のある、外出禁止令、営業停止命令などのより強力な措置を取って封じ込めを図っている国もあります。ロックダウン(都市封鎖)によって、人の姿が消えた外国の町の映像を報道で目にした人も多いのではないでしょうか。

 感染症拡大防止という社会的利益のために、家から一歩も出てはいけないと言われたり、外出時に自分が立ち寄った先を事細かに調べられたりしても致し方ないと思うでしょうか。もし皆さんがお店を経営していたらどうでしょう。自分や自分の家族、従業員の生活を支えるために営業を続けるでしょうか、それとも少しでも感染拡大のリスクを減らすために休業要請に応じるでしょうか。

 このような、対立する利害の調整は、公共政策を考える上で重要な視点といえます。

 ぜひ、世の中の事、身の回りの事、鳥の目(物事を俯瞰し大局的にとらえる見方)、虫の目(物事に密着し、実態に即したものの見方)の両方で社会をとらえてください。

 この4年間が皆さんにとって実りある時間となるよう、教員一同サポートしてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。


大正大学 公共政策学科教員
髙瀨顕功

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