学部・大学院FACULTY TAISHO
公共政策学科
公共政策学科2年生 新庄市フィールドワーク報告(髙瀨先生より)
新庄市チームの学生10名は、10月15日から10月20日にかけて、山形県新庄市を訪問し、「若者の地域回帰」をテーマにフィールドワークを行いました。新庄市は山形県の北東部にある最上地方の中心都市で、東京から新幹線で3時間半ほどの距離に位置しています。若い方にとってはHUNTER×HUNTERの作者・富樫義弘さんの故郷といえばピンとくる方もいるかもしれません。
現地訪問前に、新庄市役所の方々から新庄市の概要や主要産業、歴史的風致を活かしたまちづくり計画などレクチャーを受けていましたが、やはり実際訪問することで感じられる学びもあります。
新庄市に限らず、地方都市では、進学や就職にともなう若年層の人口流出とその回帰率が課題の一つとなっています。そこで、新庄市の魅力は何なのか、若者の回帰志向を探る一助になるのではと、量的調査、質的調査を実施しました。
量的調査として、新庄市への愛着や回帰志向(いずれ戻ってきたいか)、進路希望や興味のある業種などの質問項目からなるアンケートを作成し、新庄市内の高校4校の3年生向けに配布しました。
また、質的調査として、新庄市出身で東京で就職していたが、戻ってきたという方(Uターン)、地域おこし協力隊として新庄市にやってきた後、新庄市に移住したという方(Iターン)にインタビューし、当地の魅力を探りました。地域の人にとっては当たり前の風景や出来事も、いったん外に出てからの視点ではまた違った評価になるかもしれません。
その他、雪の里情報館やふるさと歴史センター、キトキトマルシェ(月1回の手作りマルシェ)、鳥越八幡神社を見学し、あらためて歴史や文化、人と人との交流について学びました。さらに、ありがたいことに、社会教育課の職員さんにはフィールドワークで学んだことを整理するワークショップまで行っていただきました。また、最終日には、それら成果をもとに、市役所で報告会を行いました。
5泊6日の短い期間でしたが、学生たちにとっては、慣れない集団生活しながら(部屋は別々ですが)のフィールドワークでしたので、大変なこともあったかもしれません。
しかし、フィールドワーク後の感想やコメントでは、「事前学習のみでは分からなかった事が沢山あり、現地に赴いて肌感覚で経験する事が大切だなと感じた」「個人的には大学の勉強に関する学びだけではなく、今後の人生のヒントになるようなものも得る事ができたのでとても貴重な時間だった」「実地へ赴いてのFWはほぼ初体験だったが想像以上に得られるものが多く、私自身の成長にもつながる大変有意義な時間だった」といった意見が寄せられており、充実した6日間であったことがわかります。きっとこのフィールドワークを通じて一回りも二回りも大きく成長してくれたのではないかと思います。
最後に、このような貴重な学びの場を提供してくださった新庄市の関係各位に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。