学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
サービスラーニング、3年目を迎えて
区内に配置された豊島区民社会福祉協議会に所属するコミュニティソーシャルワーカー(CSW)の全面的なご協力を得て、CSWの業務に同行したり、エリアごとに設置された区民ひろばの活動などに参加したりすることを通して、地域の現状やソーシャルワーク実践の意義を理解し、基礎的な実践力を身につけることを目的としたサービスラーニングが、今年3年目を迎えました。
2年次の基礎ゼミナールの4つあるクラスの1つである、区民ひろば千早担当の沖倉ゼミでは、今年度初めて、昨年度ゼミ生だった3年生3名と、今年度ゼミ生の2年生3名の計6名が実行委員会を組織し、講師役であるキャラバン・メイトの社会福祉法人フロンティアのデイサービス長崎いずみの郷の河合章雄園長と西部高齢者総合相談センターの平山友子看護師、そしてCSWのご指導を得ながら、『認知症サポーター養成講座』の企画運営に取り組みました。全国キャラバン・メイト連絡協議会によると、地域で暮らす認知症の人やその家族を応援するサポーターは、今年6月30日時点で、770万人以上が全国各地域で養成されているとのことです。
3年生実行委員は、昨年度のサービスラーニングで平山さんのお話を聴き、講座に興味をもったのをきっかけに、半年間打ち合わせを重ねてきました。7月には、3年生の指導の下、2年生ゼミ生全員で講座のポスター作成に取り組みました。
8月18日(木)講座当日は、3年生実行委員の渡辺一輝さんが講座全体の進行を担い、最初に河合さんから映像を用いて、認知症に関する基礎知識のお話しがあり、続いて、フロンティア職員で結成された『フロンティア寸劇隊』に伊藤ひかるさんと田中真央さんが参加し、職員の皆さんと一緒に劇を披露しました。この中には認知症の人への理解を深めるクイズが盛り込まれており、受講者参加型で進みました。最後に平山さんから資料を用いて、サポーターとして認知症の人を地域で支えることに関するお話しがありました。
当日は実行委員の他に、ゼミの2年生10名が受講者として参加し、オレンジのリストバンドが講座を修了した目印として進呈され、参加した区民39名とともにサポーターに認定されました。2年生実行委員の庵谷ちひろさん、佐々木裕芽さん、豊増康平さんは、受付としてアンケートやリストバンドの配布に積極的に関わり、講座へのイメージを膨らませていました。次年度の企画運営に期待したいと思います。
今年度の沖倉ゼミでは、ゼミ生20名が「児童」「高齢」「障害」の3つのグループにわかれ、区民ひろば千早のプログラムやCSWが取り組む地域活動、関係機関への見学などに、8月から参加しています。今後は活動への参加や見学だけではなく、企画者や参加者へのインタビューにも力を入れ、来年1月に予定されている区民ひろば千早での成果発表会に向け、地域で暮らす人々が抱えている生活課題を解決するための新たなプログラムの提案に取り組んでいきたいと考えています。
(文責;沖倉智美)