学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
11月5日(土) 鴨台祭でオレンジリボン運動を行いました。
11月5日(土)、本学の大学祭(鴨台祭)において、私たち社会福祉学科2年生はオレンジリボン運動を行いました。
鴨台祭に向けて全演習クラス(5クラス)が、オレンジリボン運動の主旨や児童虐待を未然に防ぐための方法などを調べ、各クラスでポスターやチラシ、冊子、パワーポイントなどを作成しました。
また、今回は、豊島区子育て支援課や地域区民ひろば課と協働して取り組むことになりました。10月18日には、豊島区更生保護女性会と民生・児童委員の方々が授業に参加し、私たちにオレンジリボンの作成方法を丁寧に教えてくださいました。貴重な時間を私たちのためにさいてくださり、非常に感謝しております。どうもありがとうございました。
私たちとオレンジリボンを作成してくださった豊島区更生保護女性会の方々から感想をいただきましたので、一部掲載します。
「社会福祉学科の学生たちに、オレンジリボン作りを教えるため6名で参加しました。オレンジリボンについて、話し合いながら作業に入りました。素直な学生ばかりですぐに作業が進み、あっという間にたくさんのオレンジリボンができ上がり、私たちも大変良い経験ができました。楽しいひとときをありがとうございました。」
「学生さんは、男女共に将来福祉関係に就職を希望していて、頼もしいみなさんに、心が明るくなる思いでした。でき上がった小さなリボンを前に、このリボンに込めた、あってはならない子どもの虐待といのちの願いを、鴨台祭で来場者の関心が深まることを願いました。」
当日は、作成したポスターを掲示した教室で、各クラスが時間ごとに、パワーポイントでの発表を行いました。また、オレンジリボン作成体験コーナーを設け、来場者にリボンつくりを体験していただき、よりオレンジリボンに込めた想いが伝わるようにしました。さらに、大学内でオレンジリボンやチラシ、冊子などの配布もし、積極的に啓発活動を行いました。
パワーポイントの内容は、オレンジリボン運動の概要や、児童虐待について(主な虐待者・被虐待者の割合、児童虐待の種類など)、また虐待を発見した時の連絡先の説明などです。ポスターやパワーポイントなどで、来場者に児童虐待防止・オレンジリボン運動を訴えることができました。
ここで、活動中の出来事を紹介いたします。
一人のある女性が、一枚のポスターの前で足を止めました。そこに書かれていたのは、4つの児童虐待に関するものでした。女性は、少しの間そのポスターを見つめ、ゆっくりと口を開きました。「虐待には、こんなに種類があるんだね。知らなかった。きっと世の中には、たくさんの子どもたちが苦しんでいるのでしょうね。教えてくれてありがとう。」と私たちに、お礼を言ってくれました。この女性は、大学内を歩いているときに、案内役の学生に声をかけられ、このブースの存在を知り、訪れたのだそうです。そして最後は、涙を流しながら、私たちに「ありがとう。」と再度声をかけ、教室をあとにしました。
この様子を見ていた男性が、ポスターを観ながら話しを始めました。「僕は、このブースのことだけで、1ページめいっぱいの記事を書くことができる。そのくらい濃い内容が詰まっている場所だ。普通に生活していたら、このようなことが起きているなど実感できないし、知る機会も少ない。このブースについて、僕が書く記事を僕のフォロワー数くらいの人がみてくれれば、多くの人に知ってもらえると思う。来てよかったよ。ありがとう。」と語ってくれて、そして私たちが作成した冊子にも、目を向けていただきました。
ここで、今回の活動を実行した私たちからの感想を紹介します。
今回、オレンジリボン運動としてオレンジリボンを配布しましたが、私たち社会福祉学科の学生以外にも多くの来場者や学生団体の皆さんがオレンジリボンを着用してくださり、嬉しかったです。また、ポスター展示を観に来てくださった方から、熱いコメントをいただき、私たちの活動が多くの方々に届いていると実感することができました。
私たち自身、今までは“虐待がある”という事実だけを問題として見ていましたが、その背景にある問題にも目を向ける機会にもなり、現在の日本の児童虐待の現状について知ることができました。そして、児童虐待やオレンジリボン運動について知らない人が、まだまだたくさんいることに気付きました。福祉を学んでいる私たちにとっては、身近な問題ではありますが、周囲の人にとっては興味がないと知ることのない問題です。今回のような場を設けることで、オレンジリボン運動について知ることができるのと同時に広めることもできるため、こういった活動が大切であると改めて実感しました。
今回、私たちが取り組んだのは、主にポスターや冊子などによる啓発活動だったのですが、感想を寄せてくださった男性の話をもとに、インターネットで啓発活動を行っていくことも、多くの方々に知っていただくためには、有効であると感じました。まずは、知っていただくことが児童虐待防止の第一歩だと思います。虐待の疑いをもったなら、少し勇気を出して連絡していただきたいと強く願います。
最後に、今回作成したポスターの一部は豊島区中央図書館で掲示されています(平成28年10月28日1〜11月24日)。また、11月8日に開催された「養育家庭体験発表会」(としまセンタースクエア)でも掲示され、より多くの方々に児童虐待防止運動について知ってもらうことができました。11月9日からは、豊島区の各区民ひろば(池袋、千早、富士見台、南大塚、西巣鴨第一・二、清和第一・二、朝日、仰高、東部子ども家庭支援センター)で掲示されます。関心のある方は是非、足を運んでいただけると嬉しいです。
(文責:金潔&ソーシャルワーク演習Ⅱ金クラス一同)