学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
100年福祉-16 卒業生シリーズ③
社会福祉学科の卒業生を紹介するシリーズ第3回目は、学部卒業後、数年の現場経験を踏まえて、本学大学院修士課程で学びを深めた糸井詩織さんです。
大学院修了後、糸井さんは念願の相談支援専門員としての、忙しい毎日を送っています。
①卒業年次、取得資格
2008.3(平成20年)卒業
2009.3(平成21年)社会福祉士取得
②卒業後の略歴
2008.4(平成20年)~2009.3 医療法人大壮会 久喜すずのき病院 事務職
2009.3(平成21年)~2012.3 社会福祉法人杉風会 障害者支援施設庄内 生活支援員
2012.4(平成24年)~2015.3(平成27年) 社会福祉法人調布市社会福祉事業団
障害者地域生活・就労支援センターちょうふだぞう 生活支援担当
2013.4(平成25年)~2015.3(平成27年) 大正大学 大学院 人間学研究科 修士課程
2015.4(平成27年) 社会福祉法人みぬま福祉会
埼葛北障害者生活支援センターたいよう 相談支援専門員(現職)
③大正大学社会福祉学科での思い出、選んでよかったと思うところ
学生同士で意見を出し合うグループワークなど、少人数の良さを活かした授業が多く、気になることやわからないことはその場で話し合い、解決することができました。学生生活ではレポート作成、現場実習、卒業研究など、1人では乗り越えることが困難な山場が沢山あります。そのような山場では、常に仲間と協力をして知恵や力を出し合ってきました。みんなで悩み、取り組み、解決していくことの基本姿勢を学ぶことができる環境であったと思います。
また、教員と学生の距離が近いことも魅力の1つです。自分の希望や興味関心を教員に伝え、将来のためにどのような経験が必要であるのか、アドバイスをもらうことができます。関心のある場所に連れて行ってもらったことや、すでに働いている先輩方に会わせてもらったこともありました。いつでも学生の悩みに真摯に向き合い、共に考えてくれました。日常的にコミュニケーションがとることができ、少しでも悩んだ顔をしているとすぐに気付いてくれる教員が沢山いる環境は、とても心強かったです。
④社会福祉を学ぶことや社会福祉の仕事の魅力について
社会福祉の仕事は、支援を必要とするご本人やそのご家族の人生に大きく関わります。目の前にいるご本人が、人生の最期に“生きてきて良かった”と思えるかどうか、そう思ってもらいたいと願いながら、日々仕事をしています。 生活を送る上では、良いこともあれば、辛いとわかっていても乗り越えなくてはいけないこともあります。ご本人と共に悩み考え、歩んでいくことは、苦しくもありますが、自分だけでは得ることのできない貴重な経験を積むことができます。
相談支援に従事してからは特に、年齢や生活環境によって途切れることのない、ライフステージを通した支援に携わることが多くなりました。ご本人の長い人生のすべて支援を、たった1人の支援者だけで担うことはできません。様々な専門職や地域住民など、多くの人たちと出会い、協力をしていくことが必要となります。そのネットワークの中心となるのが社会福祉の専門職だと考えています。ご本人を通して、多くの人と出会い、人と人を繋ぎ、その輪を大きく、強力なものとしていくことが仕事をしていく上での醍醐味です。
糸井さんは、障害者支援施設での入所支援、地域活動支援センター、相談支援事業と、障害福祉に関する多様なフィールドでの経験を積み重ねてきています。大学院で取り組んだ研究と実践とをつなぐための、更なる活躍に期待したいと思います。
(文責;沖倉智美)