学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
100年福祉-25 社会福祉特講Ⅱ 先輩の講義を拝聴~特別養護老人ホームで働く社会福祉士のリアル~
大正大学は、100年の歴史の中で多くの福祉専門職を育成してきました。そして、ソーシャルワーカーである先輩からソーシャルワーカーの卵たちへ、現場での実践をリアルに伝えてもらっています。
社会福祉士・精神保健福祉士の受験対策講座「社会福祉特講」、通称「特講」でも、受験勉強だけでなく、現場で社会福祉士がどのように働いているのかを先輩から学んでいます。
7月20日に、3年生の「特講Ⅱ」で、特別養護老人ホーム・和泉サナホームでユニットリーダーを務める角田駿氏の話を伺いました。
角田氏は、「「ニーズ」というより、「利用者の思い」なんだ、それを実現することが目的なんだ」と、学生を同じ福祉で働く者として、対等に、語り掛けました。そして、「利用者の思いをくみ取るのは、どの専門職よりも社会福祉士が上手。「利用者の思い」を実現するために専門職間で連携を取っていくのも、社会福祉士が得意。」と社会福祉士の技術について話してくれました。社会福祉士の資格があると医者とも対等に話せること、信頼を得られること。それだけでなく、資格手当がつくこと、資格のおかげで昇進が早いこと、いずれはもっと出世できること、など働く上で社会福祉士の資格がリアルに役に立つことを教えてくれました。ご自身が実践した受験勉強方法についても話してくれました。
講義後、学生が書いた感想文を一部紹介しましょう。
「角田さんは私たちが福祉職に就いたら、や、働き場所として良い施設の見つけ方、などを教えてくれて、利用者よりも職員に近い存在として、私たちに話をしていた。」(Aさん)
「印象に残ったのは、角田さんの「充実感。仕事してるなー」という言葉である。」(Sさん)
「角田さんの等身大の話を聞けたことで、より具体的に働く姿を想像することができた。就職先の選び方も、受験の話も、これから自分が体験することなので、このタイミングで聞くことができて良かった!」(Hさん)
「利用者の思いという目に見えないものを相手にするということは、簡単なことではないだろうと思いました。ニーズ把握が一番難しいという話も聞きます。目に見えない、取り出せないものをいかに引き出し、その世界を見せていただけるかが重要になってくるのであろうな、と思いました。」(Tさん)
「角田さんが感じるやりがいは利用者の人生が充実したとき、との話が印象的だった。利用者の思いを実現する際には、その人生の過程が大切だとわかった。また、「思い」を見つけることの難しさがあるからこそやりがいを感じるのだと思った。」(S君)
3年生には、あまり歳が違わない角田さんの講義は身近に感じられ、これからの就職活動や受験に向けて、非常にありがたいものだったようです。そして「利用者の思いを実現する」というソーシャルワーカー魂をしっかりと受け継いでくれたようでした。
角田先輩、お忙しい中、貴重な講義をありがとうございました!(文責:田幡恵子)