学部・大学院FACULTY TAISHO
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社会福祉学科
100年福祉-27 卒業生シリーズ⑤
社会福祉学科の卒業生を紹介するシリーズ第5回目は、学部卒業後、ご実家が経営している障害者支援施設で利用者支援を始めて、8年目を迎えた住田尚志さんです。①卒業年次、取得資格
2006.3(平成18年)卒業。社会福祉士取得
②卒業後の略歴
2006(平成18年) 一般企業営業職
2009(平成21年) 社会福祉法人尚恵学園 尚恵厚生園 支援員
2014(平成26年) 同法人 尚恵成人寮 主任支援員
③大正大学社会福祉学科での思い出、選んでよかったと思うところ
2年次より現場実習などを通して徐々に自分の専門分野を絞っていけたことがよかったと感じています。私は初めから「障がい者支援」と決めていたのですが、最初の実習は介護老人福祉施設でした。そのことは自分の視野を広めることに繋がったと感じています。
3、4年次のゼミでは実習や卒業論文の指導など担当の先生にとてもお世話になり、私の支援の考え方はそのときのやりとりが礎になっています。厳しくも温かく指導して頂いた経験は、就職後の実践現場でも活かされていると感じます。また、私の勤めている施設に泊まり込みで指導に来て頂いたこともあります。卒業後の職場まで来て、指導してもらえていることは他ではありえないことだと思います。理想と現実のギャップに苦しむことはどの現場にもあることだと思いますが、そのとき支えになる方がいるということはとても心強いことです。そのような恩師に出会えたことはとても幸せなことで、大正大学でなければそのような出会いはなかったと思います。
④社会福祉を学ぶことや社会福祉の仕事の魅力について
現在、私は茨城県土浦市にある障害者支援施設「尚恵成人寮」で主に知的障がいを持つ方の支援を行っています。障がい者支援では珍しいユニットケアの施設を立ち上げ、3年目になりました。実はゼミのご縁で、卒業年度はまちまちですが同じ恩師をもつ卒業生が他に2名おり、「チーム大正」で助け合い相談し合いながら仕事をしています。
「福祉」という言葉は「福」も「祉」も「幸せ」という意味の漢字が組み合わさった言葉です。社会福祉を学ぶことは人の幸せについて学ぶことだと考えています。人が十人十色違うように人の幸せもまたそれぞれです。月並みですが、その方に寄り添い、一緒に幸せについて考えながら、願いを実現していく手伝いをすることが私たちの仕事だと思います。もちろん、支援員一人ができることは限られています。ご利用様と共に、同じ考えを共有するチームでの支援が大切です。また、職場内に限らず様々な方と繋がり、支援が繋ぐ人の輪によって自分ができることの何倍もの力を発揮してくれることもあります。小さな願いでも一つ一つ積み重ねながら、その喜びを一緒に共有できるのはこの仕事の醍醐味です。
そして、日常の中にも楽しいひと時がたくさんあるということもこの仕事の良いところだと思います。日々支援をしていく中でご利用者様との信頼関係はとても大切です。自分が仕事をしていく上で、相手から信頼され、大切な人だと思ってもらえることはとても嬉しいことで私のやりがいです。そのような経験が毎日できることは福祉の現場ならではの魅力だと思います。福祉を学ぶ方は是非目の前で支えを必要としている誰かの「大切な人」になって下さい。
住田さんのお祖父様やお父様も本学(仏教学科)の卒業生で、尚恵学園の理事長や施設長等を歴任していらっしゃいます。住田さんには「チーム大正」の長男として、妹と弟の指導もよろしくお願いします。3名の益々のご活躍を祈っています。
(文責;沖倉智美)