学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
100年福祉-74 卒業生シリーズ⑳
卒業生を紹介するシリーズの20回目は、約7年の障害者施設での現場経験を踏まえ、現在実習指導講師として、現場での実習指導や学内での招聘講義を担ってくださっている篠崎奈保子さんです。
1.卒業年次、取得資格
2010年3月卒業 社会福祉士取得
2.卒業後の略歴
2010年 社会福祉法人龍鳳 たんぽぽ
2011年 社会福祉法人済美会 ひまわり作業所
2017年 社会福祉法人済美会 済美職業実習所
3.思い出、選んでよかったと思うところ
大正大学はキャンパスが狭く、学生も少人数なためアットホームな感じがあり居心地がよかったです。
授業では基礎的な福祉の学びだけでなく、現場実習やグループワークなどもあり盛りだくさんの毎日でした。現場実習はグループ実習と個人での実習がありました。グループでの実習では、初めての現場実習でわからないことも多くあり、とても緊張したのを今でも覚えています。不安なことも友達と協力していくことで乗り越えることができました。個人実習はグループ実習を踏むことで自信がつき、現場での学びを深めることもできました。実際の現場での職員の動きや利用者支援を直接学ぶことができ、また自分の強みや足りないところを知る機会にもなりました。
先生方には実習の前後の指導や実習中のアドバイスもしっかりしていただきました。少人数で授業を行うため、不安なことやわからないことが聞きやすかったです。
大学で出会った友人は今でも連絡を取り合っています。多くの人と出会い、福祉の学びだけでなく色々な経験ができ、充実した4年間を過ごすことができました。
4.社会福祉を学ぶことや社会福祉の仕事の魅力について
障害者施設で働き、日々の利用者の方との関わりのなかで色々な刺激を受けます。利用者の方は私より年齢が上の方も多く、人生経験豊富な先輩方から学ぶことがたくさんあります。利用者の方それぞれの生き方があり、目の前にいるその人だけを支援していくのではなく、生活環境やその人の持っている力なども含めて支援につなげていきます。利用者との関わりのなかで考えさせられることや悩むことも多くありますが、楽しいことも山ほどあります。何気ない日々のやり取りのなかに、私たちが気づかないようなことにも利用者の方が気づき、笑ってしまうような出来事もたくさんあります。そのような出来事があるとその場が和み、また自分の考え方も広がります。私は利用者の方と一緒に仕事し、お互いが足りないところを補うことが大切だと思っています。自分が支援者としての立場でもあり、学ぶ立場でもあることが魅力だと感じています。
日々の支援は楽しいことばかりではなく、つまずくこともあります。何年続けていても、相手のことを知っているようで、知らないことがたくさんあり、まだまだその人のことを知りたいという気持ちになります。そういうことも魅力のひとつです。
済美職業実習所には、篠崎さんを含め4名の卒業生が在籍しています。済美会全体ではさらに多くの卒業生が仕事をしています。学科では、本学の実習システムを理解した上で学生指導に当たってもらえるのは、その実習を経験している卒業生であると考え、積極的に実習指導講師のご依頼をしていきたいと考えています。卒業間もない世代としては早い時期から担当してくださっている篠崎さん。今後ともよろしくお願いします。
(文責;沖倉智美)