学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
100年福祉-76 卒業生シリーズ㉑
今回は、新潟県佐渡市にUターン就職をして頑張っている卒業生の土賀恵心さんをご紹介します。
土賀さんは、実家が真言宗豊山派の寺院のため、本学に入学して社会福祉学科で学びながら、豊山派僧侶の資格も取得しております。このように寺院子弟が、社会福祉を学び、社会福祉士の資格取得をし、さらに僧侶にもなることができます。
①卒業年度・取得資格
2014年(平成26年)3月大学院修了、精神保健福祉士取得
2012年(平成24年)3月学部卒業、社会福祉士取得
②現在の職場・仕事
佐渡市役所市民福祉部社会福祉課援護係(生活保護担当)
③卒業後の略歴
2014年(平成26年)3月
大正大学大学院人間学研究科社会福祉学専攻修士課程修了
2014年(平成26年)4月~2016年(平成28年)3月まで
新潟県厚生農業協同組合連合会 中条第二病院 相談室
2016年(平成28年)4月~現在に至る
佐渡市役所市民福祉部社会福祉課援護係
④学科での思い出
ゼミでの卒業研究が思い出深いです。大正大学のゼミは少人数であるため、きめ細かな指導が受けられるほか、ゼミ生とも親しくなり、率直な意見交換ができることが大きな魅力です。私たちは東日本大震災をきっかけに、ゼミ生全員で震災をテーマにグループ研究を行いました。興味関心が異なるゼミ生が、ひとつの卒業研究をつくりあげることは困難が伴う作業の連続でした。しかし振り返ると、意見や考え方を擦り合わせ、同じ目標に向かう過程はまさに、福祉の現場で日々繰り返している支援のそれと同じものであることに気が付きます。大学時代のこうした経験は、卒業してから大いに役立つものです。
さらに先生方との出会いも思い出のひとつです。地方から上京した私にとって、学科の先生方は東京の父であり、また母のような存在でした。しばしば先生の研究室にお邪魔をすると、研究ばかりでなく、生活のことも心配してくださいました。現在でも上京の際には近況報告をさせていただいています。きっと多くのみなさんもそうした一生の恩師に出会えることでしょう。
⑤社会福祉を学ぶことや社会福祉の仕事の魅力
社会福祉の学びは、よりよく生活するための、社会のあるべき姿とはなにかを考えるきっかけを与えてくれるものだと思います。私たちを取り巻く社会の仕組みやさまざまな価値観を学ぶことで、新たな視点が得られるうえ、関連する分野が多岐に渡るため、わかることが増えていくことが楽しくなる学問です。
社会福祉の仕事の魅力は、生きることそのものに関わること、僅かでもその方の人生を共に歩むことにあると思います。きれいごとでは語れない現場を知り、思い通りにはいかない日々に悩みながらも、関わり続け、当事者と希望を見出だす仕事に携わっていることは誇りです。きっと福祉の現場だからこその経験ができ、豊かな学びが得られると信じています。
(文責:宮崎牧子)